デジタルマジック 2009年分
2009.6.26撮影 NGC7023(アイリス星雲) 125SD(F6)+35mmマルチフラットナー Orion StarShoot Pro 20min.*8(外気温19-21度) アトラクス、910mmガイド鏡 DSIPro+PHDguiding |
2009.12.30 上:RGB分解法+NoiseNinja 下:通常のベイヤーRGB変換+ぼかしによる画像の平坦化 F6の明るさで外気温20程度だと、この分子雲はSSPの限界でしょうか? RGB分解法で処理した画像は、普通に平坦化した画像を超えることは出来ませんでした。加えてRGB分解法では、恒星周囲の像は綺麗なのですが、星像がかなり大きいのが残念です。コンポジット枚数が増えると星像が大きくなるような気がします。なぜ大きくなるのかは見当がつきますが、抑える方法は思いつきません。 そもそもRGB分解法は、この画像を綺麗に処理するために工夫した方法なのですが、肝心のこの画像でこれまでの処理を超えることが出来ませんでした。 |
||
2009.10.19撮影 NGC7822 VixenED102SS+F4DG (F4.3) Orion StarShootPro 20min.*3 2008.11.26撮影 IC2169 10min.*3 125SD+F4DG7704(F3.9) アトラクス+SS2K DSIpro+PHDguidingによるオートガイド |
2009.12.17 カラーCCDで撮影された画像を、ベイヤーRGB変換せず、R,G,B素子のデータを別々のファイルとして、それぞれベイヤーモノクロ変換し、その後RGB合成するという方法を試しています。8つの対象で試みましたが、いずれも星雲の淡い部分と背景で非常に良い画像を得ることが出来ました。 最新の2枚です。露出時間、コンポジット枚数を考えると信じがたいクオリティーだと思いませんか?画像処理はSI6でコンポジット、デジタル現像、色調補正、カブリ補正を行って、後はPSで一般的なレベル、星像、色調、コントラストを補正しているだけです。無理な処理を行わなくても素直で色彩豊かな背景部分が得られるので嬉しくなります。 淡い部分のクオリティーも格段に向上します。いったいベイヤーRGB変換というのは、どういう画像を対象に設計されているのでしょう。この程度の事はプロが考えれば簡単に想像付くはずです。私はそれがとても不思議です・・・ |
||
2008.11.1撮影 Sh2-240 10min.*12 StarShootPro(SSP) 77EDU+BorgF4DG(F4.3) LPS-V3フィルター アトラクス+SS2K DSIpro+PHDguidingによるオートガイド |
2009.11.26 新潟はお天気が悪いので撮影してません。考えてみると都会の方は何時間もかけて撮影のために遠征してらっしゃるのですから、「新潟もん」も冬場関東方面に遠征して撮影すれば良いんですよ!ファイト!! 去年LPS−V3で撮影した画像についてフラットを補正して、画像処理をやり直しています。Sh2-129ではフラットを平坦化した事で、今回の画像処理が良い感じに仕上がりましたが、、さらに淡いSh2-240では、むしろ背景をめいっぱいぼかしてノイズを軽減した去年の画像処理の方が綺麗かも知れません。解像度は今回の処理が勝りますが、ノイズによる荒れが目立ちます。微光星も今年の処理の方が邪魔です。 最大の間違いは露出時間を10分に設定してしまったことです。今考えると最低20分、この日はガイドも安定していたので30分でも良かったくらいです。1年前の撮影を今頃後悔しても始まりませんけどね・・・ |
||
2009.11.20 フラット画像補整ソフト 11月の 新月期は全く撮影できず、しし座流星群も厚い雲に覆われて全く見ることが出来ませんでした。 そんなわけでせっせとソフト作りに励んでおりました。詳細と実際に処理した画像は画像処理3にあります。 ※アストロアーツさん! 原理は単純なんですから、近似関数をもっと正確にして、とりあえず2種類フラットを撮影すれば、ピッタリ補正できる機能をステライメージ7に入れて下さいよ!カラーCCDにはすごく便利な機能だと思いますよ。 |
2009.11.21 露出をちょっとだけ変えた2種類のフラット画像から、RGGBを別々に計算して、撮影画像にピッタリのフラットを作製するソフトが完成しました。左上は画像中央部分でのフラットと撮影画像の重ね合わせです。 名前は「ピタット」に、しようかな・・・ 画像処理でご紹介した時点より進歩したのは、作製するフラットを実際に撮影画像に重ねて適合状態を確認することが出来るようになった事です。左下は同じ対象を同じ露出で4枚撮影したにもかかわらず、月の出で背景の明るさが異なる画像に、このソフトを使ってフラットを合わせた結果です(ピッタリ重ね合わせはこちら)。月が昇るにつれて背景が明るくなり周辺減光の山も徐々に高くなることが分かります。とは言っても、山の違いを見ていただければ、全然違う画像を扱うのではなく、ほんの微妙な差を問題にしていることが分かると思います。 若干カブリがあるようですが、そこまでは合わせることができません。カブリはフラット補正後に調整する必要があります。 余談ですが、この重ね合わせは、月の影響で周辺減光が大きくなると相対的に中央の星雲の山が低くなる事を表しているのが興味深いです。 このソフトを使って、異なる鏡筒で画像の明るさが全く違う画像のフラットを作ろうとすると、こんな風になります。使用目的は、ある程度合わせたフラット画像を、RGGBそれぞれでピッタリ合わせる事で、どんなフラットでも作り出すというモノではありません。 |
||
2009.10.17撮影 VixenED102SS+EDレデューサF4DG (F4.3) Orion StarShootPro 20min.*5 (外気温8度) アトラクス、60mmガイド鏡 DSIPro+PHDguiding 上:PixInsight(PI)でwavelet処理 下:SI6でマルチバンド・シャープ 上は欧米風のこってり、下は和風の鰹だしといった感じです。最近PIの影響もあり、こってり仕上げになってしまうこともありますが(M31とか)、結構好きです。 |
2009.11.18 フラット補正の話も一段落したので、10月に撮影したM42を再処理していました。前回125SDで撮影したとき周辺の恒星の青滲みが強かったのは薄雲通過のせいだと思っていたのですが、今回もかなり青いです。実際こうなのか今回もガスか何かがあったのか不明ですが、あまり見た目が良くないので軽減してあります。 周辺をここまで強調すると、本来ならM42全体が真っ白になってしまうのですが、マスクでごまかしてPIで星雲の構造を強調してあります。PIを使わないと星雲中心部は明るすぎて構造がよく分かりません。M42を主題にするなら周辺はここまで持ち上げない方がよいでしょう。何処まで暗い部分を持ち上げるのかは「何を撮ったのか」によって異なると、天文少年のバイブルにも書いてあります。30数年を経て全くその通りと納得しました。 昔E200で撮影した赤いM42の面影はありませんね。その後、FinePixS2Proで撮ったピンクのM42辺りが一番自然な感じだったでしょうか?S2Proはフィルターを改造しなかったので、見た目に近い色調で撮影していました。画像処理技術が未熟であまり綺麗に仕上げてやれなかったことが悔やまれますが、今更S2Proで撮影する気にもなれません。 |
||
2008.11.1撮影 Sh2-129 10min.*8 StarShootPro(SSP) 77EDU+BorgF4DG(F4.3) LPS-V3フィルター アトラクス+SS2K DSIpro+PHDguidingによるオートガイ |
2009.11.13 13日の金曜日は大荒れの天候です。 最近SSPのLPS-V3フラットの問題点を発見し補正する方法を考えました。昨年11月に撮影した77EDUのフラットでも、同じような格子縞が見つかったので、フラット画像を補正して再処理してみました。結局格子縞を軽減するために背景をつぶしてあるために、これまでの処理では透明感が無くべっとりした感じになってしまったのです。 我流処理では、これでも良くなったと思っていたので、やっぱり「見る目」が無ければ、進歩はしませんね。美しいかどうかは別として、今回の処理が格段に自然な感じであることは間違いありません。20分露出していればもう少しS/Nが良かったと悔いが残ります。 ここであらためて「透明感ってなんでしょう?」 星像も以前より綺麗に表現できるようになりましたが、逆に偽色を抑え切れていません。最近星像はあえて小さくせずにちょっと煩い程度に抑えています。特に天の川の領域はこの方がもっともらしい気がします。 画像処理は本当に面白いです。新しい技術で過去の作品を再処理するために、ダークやフラットは一緒にしっかり保存しておきましょう。 |
||
2009.10.25 いっかくじゅう座の散光星雲 10min.*2, 4コマモザイク ISO800 CanonEOSkissDX(SeoSP2) miniBorg60ED+DGT(F3.9) 外気温10度 アトラクス+SS2K DSIpro+PHDguiding |
2009.11.7 どうやってもコマごとの星の質感を揃えることが出来ません。この前に撮影したオリオン座中心部ではそれほど気にならなかったので、撮影中若干霧が流れたかも知れません。このサイズでは4コマが全部違う感じなのが分かるのでA4印刷だとちょっと粗が目立つかも知れません。 モザイクは最高に面白いですが、綺麗に仕上げるのは難しいですね。 |
||
2009.10.25 オリオン座中心部 10min.*2, 4コマモザイク ISO800 CanonEOSkissDX(SeoSP2) miniBorg60ED+DGT(F3.9) 外気温10度 アトラクス+SS2K DSIpro+PHDguiding |
2009.10.28 24日土曜日の遠征は南天の暗い早出でオリオン座のモザイクを撮影することが一番の目標でした。素晴らしい空に恵まれて、コマ毎の色ムラもほとんど無くモザイクも簡単!と思いきや冷静になってみると結構おかしな点がありますね。4コマモザイクは2つの辺で2つの画像と接するので色と明るさの調整がシビアなようです。もう1度元画像を微調整してつなぎなおしました。それでも不自然な点はモザイク時に作製されるマスクを参考に微調整してあります。なかなか骨が折れました。9枚モザイクとかやっている方はどうやってつないでいるのでしょうね。1コマのコンポジットがわずか2枚なので、大きな画像で良く見ると淡い部分のクオリティーは低いです。特にM42からバーナードループ方向の画像はいただけません。 細かな部分にもちょっと気を遣って仕上げました。M78、馬頭星雲、M42が並ぶとお子様ランチのようです。 |
||
|
2009.10.17 VixenED102SS+EDレデューサF4DG (F4.3) Orion StarShootPro 20min.*5 (外気温8度) アトラクス、60mmガイド鏡DSIPro+PHDguiding |
2009.10.20 これは駄目です。美しくないです。 単に周辺の分子雲を強調しただけでM42の存在感が薄れてしまっています。256階調では中心部分を表現するだけでも階調幅が足りないのに、周辺をこれだけ持ち上げると中心部分の輝きが無くなってしまいます。何時も通りに処理しましたが、中心部は回復できませんでした。20分では露出過多です。 画像処理でみると、分子雲の持ち上げ方はアイリス星雲の時とは全く違う方法で行っていて、色彩感は無くなりますが、色ムラの強調が起こりません。暇になったらアイリス星雲をもう1度処理してみようと思います。 |
|
2009.10.16撮影 VixenED102SS+EDレデューサF4DG (F4.3) Orion StarShootPro 20min.*8 (外気温10度) アトラクス、60mmガイド鏡DSIPro+PHDguiding |
2009.10.19 今回はV3を付けずに、とにかくSSPでどこまで写るのか挑戦しました。撮影時のMaxPixelは5万程度ですが、実質中心部は飽和しています。フラットに問題があるので、良いフラット画像が出来たら再処理してみますが、大きく改善する可能性は低いです。 HU領域が写らないと寂しい気もしますが、今回は画像処理のとっかかりになるような濃度ですら写ってないです。 |
||
2009.10.14撮影 VixenED102SS+EDレデューサF4DG (F4.3) Orion StarShootPro 10min.*4+20min.*4 (外気温8度) アトラクス、60mmガイド鏡DSIPro+PHDguiding |
2009.10.15 真ん中に置くのも芸がないかな?とちょっとずらしたのですが、思ったほどに分子雲が写らなかったので駄目ですね。 フラットが極まっていないので周辺の分子雲は今一つです。フラット画像を加工したので画質はだいぶ良くなりました。実はSSPは撮影すると2つのG素子の光度差が極端に大きく、市松模様が残ってしまうことがあります。USB転送時のエラーかも知れませんが、対象を問題なく撮影し続けてフラット撮影を行ったので、原因はよく分かりません。今のところフラットを撮り直している時間がないので、ベイヤー配列のGデータを加工して滑らかなフラット画像に直しました(今夜も撮影できません・・・)。 ちょうどフラット補正について悩んでいるので、SSPでRGGBのデータを別々に分析するソフトウェアーを作っている所だったのです。最近星居ブログさんがフラットのγを変更する話を書いてましたが、画像処理を自分で数学的にやろうとするとかなり大変な作業です。平面上で山を潰して裾野を広げれば良いのですが、そっち方面は素人なので無理ですね。最近使ってませんがDelphiに画像処理関数がありますが8bitだけなのかな? |
||
2009.8.18撮影 サドル付近 4min.*4枚 EOSKissDX(seoSP2) Asahi SuperTakumar 55mm(f1.8) ISO800, LPS-V3FFフィルター スカイメモR、ノータッチガイド 我流処理Pで収差軽減、自作ソフトで赤滲み除去を行っています。星雲濃度の濃い部分は黒トビを生じるため、マスク処理で元画像と重ね合わせてあります。 これだけやればSuperTakumaをデジカメでも使うことが出来ますが、結局解像度は今一つかな? 青滲みや赤滲みを減らすには、それなりのカメラレンズを購入した方が近道です。望遠鏡も星像や収差で価値が決まるような物ですから、こんなソフトを売り出したらメーカーから怒られますね。 |
2009.10.12 さて以前ご紹介した恒星周囲の赤滲みを除去するソフトの効果です。 処理前後、2枚の画像の差の絶対値をとって強調すると黒い背景に赤いドーナツが無数に見えてきます。元々は青滲みを除去する目的で作ったのですが、高校生時代から使っているレンズで撮影した画像を綺麗に仕上げるためにプログラムを若干書き換えて、赤滲み除去をしています。 ☆ナビが観賞用天体写真の画像処理についてガイドラインを検討するようなことを書いていましたが、確かにフォトコンは何を評価するのかはっきりしないといけない時代だと思います。例えばこの画像「自作の画像処理ソフトで、旧式レンズが蘇りました」とも書けますが、「アマチュア天体写真家としては不適正な画像の改変のため今後の投稿を受け付けません」とも言えますね。この先も、自分の作品を投稿するつもりはないので、雑誌社の評価を気にすることもないのですが・・・。 この処理のアルゴリズムは、星を探して周囲のR値の平均値を周辺濃度の平均値まで減算するという、実に荒っぽい科学的根拠も何もない手法を用いているためにかなり効果的です(作るのも簡単)。しかし、私の知る限り天体写真用画像処理ソフトには無い機能です。つまり禁じ手なのでしょうかね? 私は自分のHPでは、出来るだけ正確な情報を公開するつもりなので、作品は大きめ、機材や撮影方法は撮影ノートに、画像処理はデジタルマジックもに可能な限り記載したいと思っていますし、昔の作品、失敗作も必要があれば公開しています。 |
||
2009.9.26撮影 M33 Vixen VC200L+レデューサ F6.4 LPS-V3フィルター Orion StarShootPro 20min.*8 (外気温11度) アトラクス、三ツ星OAG+DSIPro PHDguidingによるオートガイド |
2009.10.3 ちょっと小さめWebサイズにすると星像も気になりません。縮小は最高の星像補正です。星像はPIを使って補正してから縮小することで、細かな副作用が分からないようになります。今の所、私の技術では、星マスクで小さくできても、3角を○に変えることは出来ません。 日食写真の捏造発覚以来、また画像処理について考えるようになりました。観賞用天体写真の画像処理って何でしょう? 私を画像処理に駆り立てるものは、「自分が撮影した画像が綺麗に仕上がると嬉しい」と言う感情です。このM33を眺めると、良い空だった事を思い出すと同時に、撮像機材の不具合や限界を上手い具合に補正出来て大成功!と言う満足感に浸れます。ほんの2,3日でアラが見えて、やり直すことになりますが。 機材の問題点を機械的に調整する楽しさや、もっと高性能の機材に憧れる物欲もありますが、画像処理の魅力にはかないません。 |
||
2009.9.26撮影 M33 Vixen VC200L+レデューサ F6.4 LPS-V3フィルター Orion StarShootPro 20min.*8 (外気温11度) アトラクス、三ツ星OAG+DSIPro PHDguidingによるオートガイド |
2009.9.28 今日は私の誕生日ですが、画像処理が思うように進んで、ちょっと嬉しい記念になりました。 PIを使って螺旋の明るい部分を強調し、淡い周辺は私の得意分野、星像補正応用版で元画像の恒星像をちりばめました。ちょっとスケアリングがずれているのと妙な回折像が恒星の右側に出ていますが、今回は気にしないことにします。網状星雲、IC1396、そしてこのM33と、少ないチャンスを生かすことが出来たのは本当にラッキーでした。 気にしない割に追記 2009.10.3 レデューサ無しのM13とレデューサ付きのこの画像、星像の乱れ方が良く似ています。バイザックを扱うのは初めてなので、Vixenさんに直接聞いてみました。回答では、この星像からでは光軸、スケアリング、ガイドのどれが原因か特定できない、とのことでした。1つずつつぶしていくしかないですね。月夜の晩に光軸からいじってみます。バイザックは難しいと言うことなので、副鏡の押し引きネジで星像変化の確認程度になりますね。 淡い部分に透明感を出してみました。2009.9.29 V3フィルターを使うと赤以外の色調がかなり貧弱になります。その結果単に強調していくと上のように腕と腕の間の淡い部分がノッペリした感じになってしまいます。階調幅が少なすぎてGとBがうまく絡み合うことが出来ません。そこで最近V3を使うときにはGとBの増幅法(勝手に名前を付けてます)を使っています。インフルエンザで有名になったPCR法を思い出してしまいます。この方法の正当性はさておき、それなりに階調豊になるような気がします。 |
||
2009.9.17 撮影 IC1396 VixenED102SS+EDレデューサF4DG (F4.3) Orion StarShootPro, LPS-V3 20min.*2, 2コマモザイク (外気温13度) アトラクス、DSIPro+PHDguiding |
2009.9.23 PIを使って、暗黒帯を強調し全体のコントラストを高めてみました。 かなり派手な仕上がりですが、空が悪かったこともあり、細部の解像度はあまり良くありません。 明るい恒星も条件が悪化した下半分では滲んだ感じがあります。この星雲はいったいどういう風に仕上げたらよいのか、悩んでしまいます。私は背景をあまり暗くせず、星雲のマージンが周囲にとけ込んでいくような感じにするのが好きです。 |
||
2009.9.17 撮影 IC1396 VixenED102SS+EDレデューサF4DG (F4.3) Orion StarShootPro, LPS-V3 20min.*2, 2コマモザイク (外気温13度) アトラクス、DSIPro+PHDguiding |
2009.9.20 新月期なのに画像処理やってる理由は、台風の影響で撮影出来なかったからに他なりません。明日から旅行なので、今期はこれだけです。今年は月1枚ペースですね。 上下2コマのモザイクですが、時間と共に雲の量が増したので、下半身のコントラストがかなり悪いです。正に幽霊・・・。 画像処理もあまり気合いが入りませんが、新技術??てんこ盛りです。詳しくは大人の画像処理で・・・ |
||
2009.8.23撮影 網状星雲 VixenED102SS+F4DG(F4.2) Orion StarShootPro, LPS-V3フィルター 20min.*2 (外気温22度) アトラクス、DSIPro+PHDguiding |
2009.9.6 大人の画像処理 これまでの私の画像処理は星雲優先、星像軽視の画像処理でした。一番の理由は星マスクを使っても星像だけを分離して綺麗にする技術が未熟だったため、手がつけられなかったということです。 今回これまでより精密で滑らかな星マスクで星像だけをいじる技術を身につけたので、星にこだわった画像処理を行うことが出来るようになりました。ハイアマチュアの星像に1歩近づいた気分です。 トップページの等倍画像と比較してかなり自然な感じになったと思います。まだ数カ所不自然な部分がありますが、星マスクを使えるようになって以来の飛躍です。外気温も高めですし、モザイクする関係でコンポジットは2枚ですから等倍ではざらついてますが、気温が下がったら等倍に耐えうる作品作りを目指したいですね。 我流処理Qにさわりが書いてありますが、ポイントは、 1,大きな(明るい)星だけのマスクを造る技術 2,マスクを使って任意の大きさ(明るさ)の星だけを処理する技術 です。 考えようによっては、これまで星雲を処理するために使った調整レイヤーと同数程度の星像処理レイヤーが必要になると思います。 |
||
2009.8.23 網状星雲 VixenED102SS+F4DG(F4.2) Orion StarShootPro, LPS-V3フィルター 20min.*2, 2コマモザイク (外気温22度) アトラクス、DSIPro+PHDguiding |
2009.8.25 夏休みも終わりですね。ここに来て漸く夏の星雲を撮影できました。 撮影した構図に問題がありモザイクのロスが大きいので会心の出来とは言えませんが、あまり硬調にしなくても淡い部分をあぶり出せたので、ベールの雰囲気は出ていると思います。 SI6でデジタル現像し、PSでフォトマージ、トリミングした画像を左のような調整レイヤーで仕上げました。LPS-V3で撮影した場合、赤と青の色調を別々のマスクで補正すると、 自然な?感じに調整できます。 最近、画像処理して感じるのはSSProの画像はとても処理しやすいということです。16Bitのためか、冷却による低ノイズのためか、赤の発色がよいためなのかは分かりません。いずれにしても一眼デジカメの画像より調整レイヤーの数は少なくすんでいると思います。 追記(2009.8.26) LPS-V3を使用すると、微光星は目立たなくなり処理が楽ですが、星雲の色調はちょっと地味になります(赤だけに注目すればいくらでも赤くなります)。原因はRの光量が多く、GBが相対的に少なくなっているためだと思います。ただしBのデータが無いわけではないので、B画像を上手く取り出して、強調すればある程度青い部分も表現することが出来ます。問題はGがかなり少ないので、黄色い恒星を再現することが困難なことです。 |
||
2009.8.18撮影 ケフェウス座 4min.*4枚 EOSKissDX(seoSP2) Asahi SuperTakumar 55mm(f1.8) ISO800, LPS-V3FFフィルター 下2枚の画像は我流処理Pで収差軽減、自作ソフトで赤滲み除去を行っています。 スカイメモR、ノータッチガイド |
2009.8.22 フラット画像を撮影し再処理してみました。 F1.8でもかなり平坦な画像にすることが出来ました。1段絞れば周辺減光も星像もある程度改善すると思います。次回はもう少しマシな仕上がりを目指したいです。 今回はこの収差画像を使って我流処理と自作ソフトで星像の改善実験をしました。実は、これを試すために撮影したようなものです。 収差の軽減は星マスクを応用した収差マスクで、恒星周囲の収差部分の色彩や明度を調整して目立たなくしています。星の周囲に収差の形が残ることに変わりは無いので収差のないレンズのような鋭さは得られません。どうやっても、何となくぼんやりした感じがしますね。 赤滲み除去は、恒星周囲の赤い色収差を同心円の平均値で軽減(我流処理Mさらば青滲み参考)しています。恒星の形は変わりません。 同じように処理したつもりですが、6分露出したはくちょう座の方が良い出来です。とりあえず30年前の普通のレンズでもデジタル撮影を楽しむ道が開けた気がします。 SSPを接続して撮影するのも面白そうです。レンズの接続は問題ないのですが、カメラの固定が難題です。三ツ星から固定用のバンドが出ていますが高いです。どうして冷却CCDカメラにはカメラネジがついていないのでしょうか? |
||
2009.8.14撮影 5min.*6 EOSKissDX(seoSP2) タムロン17-35mm(約35mm) ISO800 ノーフィルター スカイメモR、ノータッチガイド |
2009.8.16 今日でお休みもお終いです。お盆休みに唯一撮影したケフェウス座の写真を処理してみました。散光星雲を賑やかに映し出すにはまだまだ露出が足りません。星像も酷い状態です。どうやらスケアリングがずれているようです。Nikon->EOSマウントアダプタの不具合でしょうかね? ホームページに貼り付ける場合はソフトビニングで縮小するので、PIのMorphologicalTransformation、自作ソフトの青滲み除去、スターシャープを使えばこんな風に仕上げることが出来ます。勿論同倍画像では印刷する気になれない星像ですが、それがデジタルマジックだと思います。 光をリバーサルフィルムに直接記録していた時代は、レンズ性能が全てでした。近年の画像処理は、画面上無数にある星の1つ1つについて、その色や形に手を加えることが出来きます。これは良いことでもあり悪いことでもあると思います。 |
||
|
2008.1.7撮影 バラ星雲(NGC2237) 15min.*2、ISO1600 125SD+BorgF4DG(F3.9) EOS kiss DX改(Seo SP2) LPS-V3フィルター アトラクス+SS2K DSIpro+PHDguidingによる オートガイド 同じ画像でも、画像処理技術とソフトの差でこれだけ違います。 |
2009.8.12 知人からバラ星雲のプリントを所望されたので、あまり良い画像は持っていないのですが頑張ってみることにしました。 Borg125SDで2回目に撮影した画像です。ISO1600, 15分2枚 LPS-V3使用とは無理がありますね。星の色が完全に飛んでいます。画像も2枚コンポジットでは荒いです。 まず現像とダーク減算はRAPです。フラットは撮影してないのでPIのDBEの多角形で処理しました(V3の色カブリもスッキリとれます)。その後SI6でコンポジットとデジタル現像、色調補正を行っています。 PSの処理は白黒化のR,B,Gフィルターでマスクを作り調整レイヤーを使ってV3による色調の乱れを補正し、マスク併用のNoiseNinjyaで背景のノイズ軽減を行っています。レベル調整には星マスクを使いますが、今回はいつもの星マスクとPIのStarMaskを併用しました。この後、PIでDSE処理(暗黒帯などを強調するスクリプト)を行いました。印刷用はPSで微調整、Web用はSI6でソフトビニングしてマルチバンドシャープで仕上げました。印刷用とWeb用2枚作製するのに1時間はかかりませんでした。 どう頑張っても色飛びした恒星は白のままですから、撮影時最も気を付けなければならないポイントの一つであることを痛感しました。 |
|
2009.6.23 NGC7023(アイリス星雲) VixenED102SS+F4DG(F4.2) EOSKissDX(SeoSP2) 10min.*7(外気温17度) アトラクス、125SD+三ツ星OAG DSIPro+PHDguiding |
2009.7.9 非冷却の改造デジカメで撮影すると分子雲を表現することが困難です。気温が低ければもう少し何とかなると思いますが、これが限界です。 フラット補正が今一つなので、PixInsightのDBE(画像から背景を取り出して減算する機能)を使いました。 PixInsightはお試し版で、起動しないパソコンや他のソフトとの干渉があり購入を躊躇していたのですが、結局ポチッてしまいました。本でも出ない限り使いこなすことは難しいと思いますが頑張ってみます。頼もしい先達もいらっしゃいますしね。 |
||
2009.6.26撮影 NGC7023(アイリス星雲) 125SD(F6)+35mmマルチフラットナー Orion StarShoot Pro 20min.*8(外気温19-21度) アトラクス、910mmガイド鏡 DSIPro+PHDguiding |
2009.7.2 相変わらず、少ないネタをいろいろ料理していますが、やはり分子雲にこだわってしまいます。さすがにノイズだか分子雲の欠片だか分からないような部分は捨てました。 オリオン座大星雲周辺に広がっている分子雲は赤っぽく写りますが、アイリス周囲の分子雲は、それほど赤くなりません。画像処理では分子雲の色彩は強調していますが、色付けしているわけではないので、こんな風なのかも知れません。責任は持てませんけどね・・・。 中心の青い部分は反射で、雲が立体的に見えて格好良いですね。星像はいただけないですが、ここまで分子雲を強調して、しかも星像を美しくなんてことは、現在の私の技術では出来ません。 |
||
2009.6.26 夏の天の川 5min.*6 EOSKissDX(seoSP2) タムロン17-35mm(約20mm) ISO800 スカイメモR、ノータッチガイド |
2009.6.30 LPS-P2やV3 FFフィルターを使わずに天の川に散在する散光星雲を写すのはかなり難しいようです。FFフィルターを使うと周辺星像が悪くなる気がするので、ノーフィルターで撮影したのですが、周辺部は色カブリや周辺減光で結局使えませんでした。雲や蛍の妨害で6枚コンポジットなのでざらつきは残りますね。 カメラの広角レンズでのフラット補正は今回も上手く行かず、結局PSとSI6で辻褄を合わせた感じです。外気温は21度でしたが、DXは非冷却でも結構使えます。 |
||
2009.6.26撮影 NGC7023(アイリス星雲) 125SD(F6)+35mmマルチフラットナー Orion StarShoot Pro 20min.*8(外気温19-21度) アトラクス、910mmガイド鏡 DSIPro+PHDguiding 上はドロドロした感じ 下はスッキリした感じ 分子雲は何色なんでしょう? |
2009.6.29 ちょっと中心部の解像度を改善して、と思ったのが運の尽きモクモク地獄に堕ちてしまいました。ここまでやるか!という感じですが、こういうの好きなんですよ。 今回、総露出160分ですがF6なので分子雲の露出時間としては全然足りません。 単純にレベルを上げるとこんな風になってしまいます。そこで分子雲のレベルを上げるために用いた方法は多段階ノイズニンジャ作戦です。明るい部分はそれほどレベルを持ち上げないので画質が荒れませんから解像度を優先するためにノイズニンジャを使用していません。分子雲の暗い部分は3段階で我流処理とノイズニンジャを併用して解像度を犠牲にして画質を向上させるという作戦です。ご覧のように画質は見事に改善するのですが、暗い部分ほど微細構造がなめられています。 ところでPixInsightですが、お試し期間は切れてしまいましたが、動かない機械があったこととSuperStar4との相性が悪そう(そんな予感ですが)なので、ちょっと模様眺めです。 |
||
2009.6.26撮影 NGC7023(アイリス星雲) 125SD(F6)+35mmマルチフラットナー Orion StarShoot Pro 20min.*8(外気温19-21度) アトラクス、910mmガイド鏡 DSIPro+PHDguiding |
2009.6.28 26日の画像処理はダーク画像に問題があったようで、最初からやり直したら分子雲がモクモクと浮き出してきました。ちょっと感動です。人工衛星の軌跡は消し切れませんでしたが大満足です。6月にしっかり撮影出来たのは非常に幸運だったと思います。解像度で勝負できる機材ではないので、モクモク優先の画像処理です。 SSPは外気温が高くなると、かなり正確なダーク画像が必要になります。撮影中に気温が低下した場合、最後にダークを撮影すると1枚目より低温のダークになってしまいますが、外気温の高い方に合わせた方がよさそうです。理想的には1枚ごとに温度を合わせたダーク画像を減算すべきなのでしょうが、その辺は気楽に行きましょう。 駄目な元画像を無理矢理処理した下の画像と、良い元画像からしっかり処理したこの画像の違いが、面白いですね。 |
||
2009.6.23撮影 NGC7023(アイリス星雲) 125SD(F6) Orion StarShoot Pro 20min.*4(外気温17度) アトラクス、三ツ星OAG DSIPro+PHDguiding |
2009.6.28 26日に撮影した画像は、23日より大気の状態が悪かったようで、8枚コンポジットしても今一つでした。撮影中VNCでリモートコントロールしながら、たそがれ清兵衛みてたので、空の状態が分かりません。 仕方がなく、23日の画像を根性で再加工しました。 こだわったのは、勿論、分子雲のクオリティーです。下の画像よりは格段に向上したのが分かるでしょうか?この際星像に目をつぶれば、結構見れる程度になってきたと思います(ここでハイアマチュアの画像と見比べるような事をしてはいけません)。 天体写真が面白いのは、釣りの場合、釣った雑魚は魚拓にしても雑魚のままですが(食べれば美味しいけど)、だめ写真でも星拓は工夫次第という点かも知れないです(食べれませんが)。 |
||
2009.6.23撮影 NGC7023(アイリス星雲) 125SD(F6) Orion StarShoot Pro 20min.*4(外気温17度) アトラクス、三ツ星OAG DSIPro+PHDguiding |
2009.6.27 23日に撮影した光学系でフラット画像を撮影し処理しました。周辺の分子雲が浮き出て、雲間からのぞく青空と太陽といった感じになってきました。分子雲のクオリティーは低いですね。周辺星像はいただけないので、トリミングしてあります。 26日も晴れそうだったので、接眼部を組み替える前に大急ぎでフラット画像を撮像し、OAGを外して35mmフラットナーを付けて撮影に望んだのですが、またしても薄雲が通過する今一つの条件でした。この画像は後日処理しようと思います。 |
||
2009.6.23 NGC7023(アイリス星雲) 125SD(F6) Orion StarShoot Pro 20min.*4(外気温17度) アトラクス、三ツ星OAG DSIPro+PHDguiding |
2009.6.26 この時期は撮影できないのでデジタルマジックを更新するチャンスがありません。23日に無理矢理撮影した画像をいじってみました。 125SDでフラットナーを用いず撮影した画像です。 ダーク補正はしっかりやりましたが、フラットを撮影していないのでSI6のフラット補正だけです。周辺は星像が悪くどのみち使えないので、中心部のみ画像処理してみました。 非常に淡い星雲のようで、ここまで持ち上げるにはコンポジット枚数が足りません。大分荒れてしまいました。中心部の星像にしまりが無いのは、ひっきりなしに薄雲が通過していたためと思われます(ピントも甘いかも・・・)。無理矢理、星マスクで肥大化を抑えて処理していますがいただけません。 結論、元画像が悪いと、いじっても良くはならないということです。 |
||
ちょっと大きめなので、見やすいように横にしてあります |
月 2009.6.1 EOS 40D ISO400, 1/125sec. 4枚コンポジット 若干トリミング Vixen VC200L 直焦点 アトラクス |
2009.6.3 最近めっきり撮影しなくなった月です。 一番の理由は、苦労に見合った仕上がりにならないからだと思います。miniBorgなどで、お気軽に口径の限界を試すのは面白いのですが、気合いを入れて撮影しても、今一歩にしか写らないのは、歯がゆいですね。 ピント、シーイング、シャッターぶれ、様々な要因が絡んでいるのだと思いますが、 気流の良いときに何時でも撮影できる据え置き式の大型赤道儀が羨ましいです。 経験上、月の全景でコンポジットしても、あまりよい結果を得られないことが多いのですが、今回はあえてコンポジットしてみました。月は面積が大きいので、大気の揺らぎの影響は月面全体でかなりばらつきます。これらをコンポジットすると画質は良くなりますが、全体ではクッキリ感が薄まってしまいます。それを踏まえて、全体に良いものだけを厳選したのですが、1枚よりは若干解像度が高いですかね?? 結局、今回も「決まった!」という感じはありません・・・。 |
|
|
PixInsight DynamicBackgroundExtraction(DBEとします) 左が元画像 右上が処理後の画像 右下が抽出された背景画像 |
2009.5.28 この画像は、フラット補正をやる前に背景の色調も合わせずにフォトマージした物です。DBEを実行するには、まず基準点をオートで設定し、必要と思われるポイントはマウスをクリックして追加します。100ポイント位で十分だと思います。中心に大きな星雲がある場合や、左右上下の一部が星雲で占められる場合、ポリゴンを使った補正なども出来るようです。LE用のチュートリアルとは、ずいぶん内容が異なるので推測で設定し実行しました。すると右の画像を得ることが出来ます。凄いですね。減算された画像もかなり良いのですが、注目すべきは背景画像だけ取り出せる機能です。 例えば、光害地で散光星雲を撮影するとフラット画像で補正できる周辺減光以外のカブリが大きな問題となりますが、星雲からちょっとずらして、星だけの領域を撮影しておけば、星雲部分についても正確なフラット+光害カブリの背景を作り出せます。これをPixelMathなりSI6で減算してやれば、正確に色カブリの除去が出来るはずです。 やろうと思えばPSでも背景は作れますが、これほどお手軽に背景抽出・減算が出来てしまうのは魅力的です。画像処理は独自の方法を考える面白さはありますが、実の所、お手軽に綺麗に仕上がれば「それも有り」だと思いませんか? |
|
M13 2009.5.19撮影 Vixen VC200L(1800mm, F9) Orion StarShootPro 5min.*16 アトラクス、OAG+DSIPro PHDguidingによるオートガイド |
2009.5.24 PixInsightを使って歪な星像を丸くしました。 Morphologyの欠点は、他のソフトの同じような機能と同様に、星団中心部の星がくっついてしまうことにあるので、周辺部の星に強めに効果が出るようにPS上で、マスクを使いました(PixInsightにもマスク機能はありますが、まだ上手く使えません)。 F9で5分露出は若干アンダーのようです。おそらく10分程度でも中心部は飽和しないと思います。1800mmを使ったことで星団撮影の面白さが少し分かりました。散光星雲とは違った緊張感がありますね。 |
||
M51(子持ち銀河) 2009.5.18 Vixen VC200L(1800mm, F9) Orion StarShootPro 20min.*6 アトラクス、OAG+DSIPro PHDguidingによるオートガイド |
2009.5.23 10枚撮影したのですが、反転後はガイドエラーも大きくフラット補正も上手くいかない(局所的な光害があるので) での、6枚としました。PhotoshopでLab分解後、PixInsightでL画像の星像補正と星雲では未体験のwavelet処理をやってみました。レンジの拡大機能もあるのですが、調整が上手くいかず、ハイライト部分が飽和してしまいます。チュートリアルにある説明ではMultiscale Processingという考え方でハイライト部分とそれ以外を分けて処理しているようですが、元の解像度が悪いためか、書いてあるようには効果がでませんでした。結局最後はいつものような画像処理で修正したので、中途半端です。 なんといっても星が流れているような画像では光学系の性能は発揮できません。 |
||
M13 2009.5.19撮影 Vixen VC200L(1800mm, F9) Orion StarShootPro 5min.*16 アトラクス、OAG+DSIPro PHDguidingによるオートガイド |
2009.5.20 VC200Lでの撮影はオートガイドの調整に苦戦しています。M13は露出時間を短くしたこともあり、これまでで最も良い結果です。若干、星が歪でしたが、画像処理で補正しました。まだ、おにぎり型ですが、悪影響を出さないようにすると、なかなか思うように補正できません。 ダーク補正、フラット補正共にやっていません。ダークはサボっただけですが、フラットはELパネル以外の方法で、撮影する方法を考えないといけません。 PixInsightも試してみたのですが、今一つですね。とにかく使い方が分かりません。スイッチ1つとっても名前から機能が想像できません。 |
||
描いたような変な画像になってしまいました。 |
M97(フクロウ星雲) 2009.5.15撮影 Vixen VC200L(1800mm, F9) Orion StarShootPro 10min.*6 M101 回転花火銀河 2009.4.17撮影 FS128+Borgマルチフラットナー(F8.45) Orion StarShootPro 20min.*8 アトラクス、OAG+DSIPro PHDguidingによるオートガイド |
2009.5.17 M97はフラット画像を撮影していないので背景にムラがあります。その上元画像はガイドミスで星が流れているのですが、PixInsightというソフトを使って若干補正しました。このソフトはいつも巡回しているこのホームページを作っている方のブログに紹介されていました。2万円程するので試しに買ってみるわけにも行かない価格ですが、30日のお試し版があります。早速インストールしてみると凄そうなのは分かりますが使い方がさっぱり分かりません。日本語OSでもインストールは問題ありませんが、日本語混じりのフォルダー構造を受け付けないので注意が必要です。 waveletsの辺りは、レジスタックスみたいな所もありますが、全体的に聞いたことのない用語のオンパレードです。とりあえずMorphologyとATrous wavelet Transformをやってみました。 Tutorialsには主立った処理の理論構成とやり方が丁寧に書いてありますが、多分日本語でもややこしい内容です。30日試している間にユーロが安くなったら買うかもしれません。 |
|
2009.4.28 Sigma18-200mm 約50mm(F5.0) Canon EOSkissDX(SeoSP2) ISO1600 10min.*7 スカイメモR ノータッチガイド |
2009.5.6 普通のズームレンズでの撮影ですが、解像度が低いです。50mmF5ということは10mmのレンズで撮影した事になるので、こんなものなのでしょうか? 低空、露出不足もあり、星雲の微細構造はほとんど分かりません。色調もやや赤が強いです。最大の問題はフラットが極まらないことで、何回作っても色ムラが出てしまいます。やはり星ナビに載っていたような感じで、miniBorgのモザイク撮影をしてみたいです。 |
||
2009.4.28撮影 miniBorg60ED+DGT(F3.9) Orion StarShootPro 10min.*4+20min.*2 GPD+AGS-1L DSIPro+PHDguiding |
2009.4.30 霧の影響で低空での撮影はできず、総露出わずか80分となってしまいました。20分は4枚撮影したのですが、1枚は不注意でライトが入ってしまい、もう1枚は雲が流れて来ました。新潟では南中高度も低く、なかなかこの領域で露出を延ばすのは大変です。それでも昨年の7分*16枚よりは格段に良い仕上がりです。 アンタレスのハレーションが強く処理が今一つですが、色調は全般に昨年のLPS-P2+露出アンダーよりは、綺麗になりました。解像度も60mmとしては良い方だと思います。できればモザイクしたかったですね。 |
||
M101 回転花火銀河 2009.4.17撮影 FS128+Borgマルチフラットナー(F8.45) Orion StarShootPro 20min.*8 アトラクス、OAG+DSIPro PHDguidingによるオートガイド |
2009.4.21 前回と同じ設定なのですが、オフアキシスガイダーを使っていると、フラット画像は毎回作り直さないといけません。ようやく背景が極まって画像処理できました。 口径128mmでカラーCCDですから解像度で勝負出来るはずもありません。例によって銀河周辺の淡い部分などにこだわった処理にしてみました。 特にNGC5474は以前77EDUで撮影したときから気になっていた小さな銀河なので、主役をちょっと中心からずらして、ギリギリ画角に入れてみました。小さいながらも腕が出ているような感じですね。 |
||
M80,M81 2009.3.21撮影 FS128+Borgマルチフラットナー(F8.45) Orion StarShootPro 20min.*8 アトラクス、OAG+DSIPro PHDguidingによるオートガイド |
2009.3.24 周囲の分子雲は写らなかったので、せめて銀河を綺麗に仕上げてみました(星雲周囲のモヤモヤは背景のムラです)。 今回使った反則技は2つの銀河を別々に処理した事です。しし座の3銀河もそうですが、同視野に入っていても特徴や明るさが異なるので同じ処理で仕上げるとどちらかが犠牲になってしまいます。マスクを使うにも手描きマスク以外で片方を完全にマスクすることは困難なので、画像を2つに分けて最後に再合成してみました。結果作品としては2つの銀河の特徴を出せたと思いますが、2つは並んで展示してある作品と同じで明るさ・色調の一貫性はありません。これでは1画角として撮影した意味がないような気もしますが、硬いことを言わずに、「綺麗に仕上がればよし」と割り切る方が楽しいです。 |
||
背景の荒れとか、恒星の色とかは気にせず、星雲構造だけに注目して下さい | 2008.12.1撮影 世の中、ルーリン彗星の画像が、あちらこちらで掲載される中、相変わらず昔の画像で、画像処理やってます・・・。 今回はLRGB合成なんですけど、多分、こんな方法を使っている方はいないんじゃないでしょうか。 先日、よっちゃんさんのブログで「画像処理に熱心」と評して頂きましたが、この所ダークサイドに嵌っていますね。自作ソフトというと聞こえはよいですが、ピクセル単位のお絵かきとも考えられる作業です。 |
2009.2.24 我流処理破れたり!! って感じです。我流処理の方はBCGあたりをガッツリやった画像で、淡い部分は出てますがクラゲの脚がボケボケです。LRGBはこれまでの我流処理を行う前の元画像に、色彩強調だけをしてRGB画像とし、我流処理Nでベイヤー配列から直接作製したL画像と合成しました。淡い部分は互角にもかかわらず、これほど微細構造がはっきり表現できるとは、自分でも驚きました(当然モノクロCCDでL画像を撮像すると、もっと出るのでしょう)。私が作ったベイヤー・モノクロ変換ソフトで市松模様を処理した画像は、解像度と星雲のコントラストはカラー画像より格段に良いのですが、星像がいびつになってしまうことが欠点です。現在その辺の改良に取り組んでいますが、星を「丸くする=滲ませる=大きくなる」であると同時に、星雲部分の処理と分けて考える必要があり、苦戦しています。後は恒星の色はL画像の恒星が綺麗にぼけてないと上手く行かないようですね。 |
|
2008.7.1撮影 古い画像ですみません 12min.*8、ISO800 125SD+レデューサ7887(F5.1) EOS kiss DX改(Seo SP2) GPD+AGS-1L 三ツ星OAG DSIpro+PHDguidingによるオートガイド |
2009.2.8 年が明けてから1度も撮影していません。冬の散光星雲はもう終わりですね。 自作ソフト開発で画像をpixel単位で見ていたら、いろいろ勉強になりました。よっちゃんさんの画像処理講座連載はとても楽しみですが、画像処理では自分で切り開いていく試行錯誤にも捨てがたい魅力があります。今回はソフト開発という関係ないような回り道から、思わぬ発見がありました。結果として、私なりに我流処理BDGあたりを発展させることが出来ました。 ちょっと大きめの画像にしましたが、恒星の輝き、背景のニュートラルグレー、星雲の滑らかさ等が以前より進歩していることが分かるでしょうか?(分からない!って??そんなこともあるでしょう、微々たる進歩です。今回の処理、前回の処理の画像分析を比較して下さい)。また、星雲周囲のモヤモヤは実際にあるのか無いのか分かりませんが、私のこだわりです。切り捨てた方が綺麗に仕上がると言うご意見もあるでしょう。 ソフト自体は人様に使って頂けるような代物ではないのですが、アルゴリズムは整理したら公開しようと思います。所詮左の画像のようにどこが違うかわからない程度のものなんですけどね・・・。 |
||
画像処理ソフト、そのまた、その後 左の画像から真ん中を減算すると右になります。これまでは同心円で平均値を減算していましたが、減算量に傾斜を付けることが出来ました。 実際には左右の画像の差の絶対値が真ん中の画像と言うことになります。 |
2009.2.5 今日は天文誌の発売日ですが、新潟の周辺地域にはまだ出回っていません。私の大好きなBorg77EDUの作品が入選しているらしいの早く見たいのですが・・・。 画像処理ソフトはいい加減打ち止めにしようと思っているのですが、ハロの除去で減算量を任意の方向に傾斜させられるようになりました(グラデーションマスクのような物です)。これで偏心による濃度差にも対応でき、より正確にハロや薄雲によるボケを除去できるうになりました。現在までに実用化出来た機能の幾つかを使って創ったクラゲです。 これまでは背景レベル50に持ち上げる補正しか自動化できませんでしたが、今回のアルゴリズムは、色カブリを減算して補正する機能にも使用できそうな気がしてきました。色カブリ補正はSI6を使うにしてもphotoshopを使うにしても、なかなか面倒ですからボタン1つで一発補正なんで出来たら楽ですね。問題は星雲成分が広がっている画像内で、色カブリの量を見極める方法です。結局1つケリが付くと次のテーマが出てきてしまうので、ずるずると開発が続いてしまいます。 |
||
画像処理ソフト、その後 明るい恒星の周囲にできたハロを軽減する工夫をしていますが、かなり正確に?軽減できるようになりました。完全に自動化することはまだ出来ませんが、支援ソフトとしては充分な機能があると思います。 |
2009.1.24 この所、自分しか使えないソフトの話ばかりで申し訳ないのですが、今日は面白い画像が出来たので公開します。ハロ軽減の材料にかなり昔撮影したクラゲ星雲を使っていたのですが、ハロを除去した後にこんなものが出てきました。これって色収差ですよね?撮影に使ったのは、Vixen旧タイプのEDレンズにBorgの旧タイプのレデューサを組み合わせた、あまり相性の良くない光学系です。ピントの問題もあるのでしょうが、興味深い画像です。一見飽和して何も情報が無いように見えますが、ハロを正確に除去すると見えるものもある、ということでしょう。もっと良いものが見えれば一番良かったのですが、除去方法が間違っていない証拠とも言えると思います。ついでにハロの除去と同じ要領で、この収差を軽減してみたのですが、上手く行きませんでした。 |
||
無計画にコードを書き込んでいくので、私の作るソフトは、どこに何があるかだんだん分からなくなります。既にスパゲッティーになっているのですが、最新のVisualStudio2008が欲しくなりました。王道はCS4なんですよね・・・ | 2009.1.22 結局、分析機能に加えて、4種類のフィルター、恒星は青滲みの自動軽減、ハロの手動軽減などを盛り込んだソフトに成長してしまいました。今のところ、カラーはRGB各8bit、フィルターは2000*1200程度のサイズまでしか扱えません。元画像がかなり良くなければ効果が出ないので、photoshopやステライメージで普通に処理した画像の総仕上げ程度の使い方になります。今日作製したノイズ除去フィルターは背景平坦化機能も付いているので綺麗に仕上がりますが、暗黒帯強調フィルターとは併用出来ない間抜けな仕様です。スターシャープは微光星についてはかなり有効で、副作用もないので、使い物になるかも知れません。 去年はフォトショップで画像処理技術を学んでいましたが、微妙に調整したマスクや複雑に重なった調整レイヤーとは違った画像処理方法があるというのも、面白いかな? |
||
ハロ除去 自作フィルターの続きで恒星周囲のハロや青滲みを除去する支援ソフトを作りました。最終的にはハロ除去フィルターとして1クリックで動作するようにしたいのですが、微光星のスターシャープのようには行きません。作業をしながら自動化のアルゴリズムを考えます。 |
2009.1.21 ハロは恒星周囲に恒星の中心から偏心して広がっているので調整範囲を決定するのが難しいです。今回の支援システムは40*40ピクセルまでしか対応していませんが、ある程度自動化出来ればもっと広範囲の処理が可能となります。右の大きな赤○がクラゲの足下の恒星周囲の調整範囲を表しています。ハロは厚みを変化させながら広範囲に広がっています。飽和していなければハロ成分を除去した後には本来の星雲や微光星が現れてきます。現時点では拡大画像を見ながら中心からの距離に応じて手動でハロ成分を減算していますが、中心からの距離と減算量の関係を近似的な関数に出来れば自動化出来ると思います。問題は恒星の色とハロの色をどうやって認識させるかです。 |
||
2008.11.26撮影 IC2169 10min.*3 125SD+F4DG7704(F3.9) 2008.11.1撮影 コーン星雲 10min.*5 77EDU+BorgF4DG(F4.3) LPS-V3フィルター StarShootPro(SSP) アトラクス+SS2K DSIpro+PHDguidingによるオートガイ |
2009.1.19 暗黒帯強調フィルターですが、背景レベルを50にすると暗黒帯はそれより暗くした方がよいのか、暗黒帯の最も暗い部分を50にすべきか悩んでいたのですが、結局背景を50にして暗黒帯をそれより暗くするように調整しました。 自作スターシャープフィルターはスターエンハンスに加え微光星周囲の滲みを抑える効果を付け足してあります。気の長い話ですが1つの光点の周囲を5*5ピクセル読み込んで、RGB毎に周囲の明るさを参考に中央3*3ピクセルのデータを変更する仕組みなので、普通のスターシャープのように恒星周囲が黒くなることがありません。まだ開発途中ですが、なかなか良い感じになります。大きめの星についても考えていますが、これはもっと難しいです。 さて、このような自作フィルターを皆さんはどう思いますか? データを条件式に当てはめて書き換えて、結果としてより見栄えのする画像を作り出すということは、フォトショップやステライメージを使った画像処理も同じです。ソフト内部ではデータの演算をやって数値を変更しているわけですから基本的には全く同じです。 |
||
2008.11.26撮影 IC2169 10min.*3 125SD+F4DG7704(F3.9) Orion StarShoot Pro アトラクス、DSIPro PHDguidingによるオートガイド |
2009.1.15 本来なら今日は仕事ですが、いろいろあってお休みしました。待ち時間が長かったので、かなりプログラムは書き進み、我流処理Jで紹介した自作フィルターの第2弾として、暗黒帯強調フィルターの実験までこぎ着けました。画像の特性を分析して、この画像だけに当てはまるアルゴリズムを考えてコードを変更します。ある意味、手書きでお絵かきしているようなものです。 以前、仕事で似たような画像処理ソフトをモノクロで作った事がありますが、Delphi(知っている人は知っているボーランドの言語)を使ったり、マクロアセンブラーでサブルーチンを作ったり、実用速度にするためにとても苦労しました。今回はパソコンの処理速度が格段に速くなっているので、カラー画像にも関わらず、いい加減なプログラムでも我慢出来る時間で処理が終わります。昔のように高速化を意識しなくても良いのは本当に楽です。 IC2169の北側に広がる暗黒帯が、本当にこうなっているかどうかは、しっかり露出して確かめなければなりません。仮説と証明的な星雲撮影っていうのも面白いかも知れません。 |
||
2008.11.26撮影 IC2169 10min.*3 125SD+F4DG7704(F3.9) Orion StarShoot Pro アトラクス、DSIPro PHDguidingによるオートガイド |
2009.1.12 IC2169の北側にある暗黒帯、モノクロCCDで撮影された画像でも暗黒帯として表現していない物が多いです。周囲のガスの色は分からないのですが、とりあえず赤く表現してみました。長時間露出すれば多分こんな感じになると思います。思いつきでやってみたのですが、意外と立体的にガスの密度を表現できたような気がします。この暗黒帯があまり注目されない理由は隣のコーン星雲が明るすぎるからでしょうか? ちなみにネットで検索すれば、この画像がいかに嘘くさいか分かると思います。 |
||
2008.11.26撮影 IC2169 10min.*3 125SD+F4DG7704(F3.9) Orion StarShoot Pro アトラクス、DSIPro PHDguidingによるオートガイド |
2009.1.4 2009年最初の画像処理は去年の残り物です。新潟は暮れから冬型の天候が続いて、全く撮影できませんでした。このIC2169は、薄雲のため星が滲んで、どうしようもない元画像だったので手付かずになっていました。 今日は正月休みの最終日ですが、当番で一日拘束です。そこで暇つぶしに使えそうな画像をなんとか3枚選んで画像処理してみました。 ダーク減算、フラット補正、コンポジットは通常通り行い、周辺をトリミングして滲んだ恒星を捨て、後は我流処理総動員です。星マスクは大きめにして恒星周囲の滲んだ部分を強調しないように注意し、淡い部分のレベルアップは、我流処理Gで無理矢理やってます。そのままではザラザラなので、我流処理BCとNoiseNinjaを組み合わせて星雲の解像度を犠牲にして、なるべく滑らかに仕上げてあります。 この星雲は、良い空で十分露出すると、面白い暗黒帯が浮き出すのではないかと思います。青は勿論、緑から黄色にかけての発色が重要な領域のようですから、ノーフィルターが良いですね。前回コーン星雲と並べてLPS-V3で撮影したときはかろうじて青い部分は出ましたが、暗黒帯は上手く表現できませんでした。 |