今や天体写真とは切っても切れない画像処理。皆さんいろいろ工夫をなさっているようですが、私も自分なりの画像処理を考えるまでになりました。
ここでご紹介するのは、星界一受けたい・・・のような、基礎がしっかりしていて、みんなの役に立つ画像処理ではありません。
私の思いつきと、その場しのぎで考えた鑑賞作品専用の「我流」画像処理です(縮めて我流処理・・・)。
説明は省略が多くて分かりづらいと思います。

@フラット補正について
A最近の画像処理について
B背景ノイズの平坦化について

C恒星マスク(微光星マスク)について
D背景とは何なのか??
E透明感とは何なのか?
F画像処理とは何なのか?
G淡い物好き
H恒星の色

I星を綺麗に
J禁断の自作フィルター

K輝く星の正体は
LWeb用のお化粧ソフト
Mさらば青滲み

BDG進展
Nベイヤー配列
OPixInsight
P星マスク応用編
Q偽色(出てしまった物は消すしかない)

番外編
デジタル画像の美しさ
 
  2009.8.7

お知らせ

J禁断の自作フィルターでご紹介した自作ソフトの、分析部分だけを公開します。
  SSPのUSBノイズ除去ソフトが結構ちゃんと動いているようなので、調子に乗って公開してしまいます。タダより高い物はないといいますから気を付けてご利用下さい。
LZH形式に圧縮してあります。ダウンロードしたら解凍し、フォルダー内のRGB_analysis.exeというファイルを実行して下さい。インストールの必要はありません。

解凍用のソフトをお持ちでない方は、こちら辺りから

詳しく知りたいところがありましたらメールにて、お願いいたします。
なお、このソフトによって生じるいかなるトラブルについても責任を負うことは出来ませんので、ご了承下さい。

使用方法

ソフトを起動したら、読み込みボタン(JpegかBMPのみ対応)でファイルを開くか、ペーストボタンで他のソフトで作業中の画像の一部または全部を選択し取り込んで下さい(この場合ファイル形式は問いません)。ドラッグ・ドロップには対応していません。
画像の1点をクリックすると水平・垂直方向断のRGBグラフが表示されます。

大きな画像を続けてペーストすると「メモリーが足りません」と表示されて終了してしまう事があります。一旦ソフトを終了してから再度起動してペーストした方が良いでしょう。

表示するRGBを選択できるのと、基準線のON/OFFが選べます。それ以上の機能はありません。


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 最終回 デジタル画像処理、5年の変遷

 
2005年

まず気になるのは背景の色です。
フィルム時代、背景に色が付いているのは当たり前だと思っていたので、画像処理でも殆ど気にしていません。
このころは、背景が十分暗く、銀河とのコントラストがしっかりついていれば、それで良かったのです。銀河の中心が白飛びしていますが、腕が見えていたので、デジタルカメラすごい!と感じていました。
 
2006年

背景が黒いです。それもそのはず、RGBは全て10を切ってますね。

逆に星雲の明るい部分でもレベル200は越えず、恒星だけが飽和して肥大化しています。このまま星以外の全体で、レベルを50底上げすればニュートラルグレーの背景に250の星雲になるわけですが、 当時自分としては背景は暗い方が星雲が引き立って良いと思っていました。さらに背景を暗くすると、わずかなカブリや周辺減光は分からなくなってしまうので、あえてレベルを落としていた時期もありました。
 
2007年

Borgの明るいレンズを使って、星雲を充分に露光することが出来るようになりました。レベル256を余す所無く使って表示できるようになっています。背景のレベルも50には至りませんが真っ黒ではなくなっています。ノッペリしていても淡い部分が浮き出れば満足していました。ノッペリ感の原因は長年使い続けたフォトショップ6にも原因はありましたが、ノッペリが悪いとは思っていなかったのですね。この頃は、星像にも殆ど無頓着です。 
 
2008年

最先端の画像処理を意識するようになって半年、漸く今風の画像を作れるようになって来ました。自分の中にあった「これだけやって写真と呼べるのか?」と言う疑問にもフタをして、よりよい作品を目指す踏ん切りがつきました。

画像処理と画像作製の相違点ですが、画像処理は再配列、画像作製は新規配列。そして画像処理ではフリーハンドのマスクを作らないと言うことだと思っています。カブリ補正のグラデーションマスクも反則かな? 
 
2009年春

カラー冷却CCDを使うようになって、露出時間が長くなりました。合計2時間超の露出時間も当たり前になり、一晩当たりの対象数は昔より少なくなりました。このアンタレス付近は撮像時に迷光が入っていて約半数が没になり、10分*4、20分2枚という残念な作品です。
星像にも気を配るようになり、ハレーションや光学系の収差、星の飽和を意識して撮影するようになったのですが、そうなるとワンランク上の機材に買い換えるアマチュアの方が多い理由もよく分かってきました。 
 
そして、2009年秋

星像の処理も、昔よりは格段に上手くなり、A3印刷しても破綻の無い画像処理、と言う意味もおぼろげながら分かってきました(実際に印刷することは無いと思いますが)。 

5年間で最も進歩したのは「見分ける目」です。天体画像の処理技術としては、これで漸くスタートラインに立ったと思っています。これまでの経験や技術を、それぞれのケースで、どう磨いていくかが「大人の画像処理」です。

画像処理の新たな道が開けたことを記念して、5年間の苦闘を振り返ってみました。


 フジのFinePixS2Proから私のデジタル天体写真は始まります。

それ以前は殆どリバーサルフィルムで撮影していたので、画像処理と言っても、フィルムスキャナーで読み込んでパソコンで表示して喜んでいた程度です。私の場合、殆ど独学だったため、天ガやネットの情報を元に試行錯誤の画像処理時代が幕を開けたのでした。仕事でフォトショップを使う機会が多かったので、画像処理は雑誌の記事や本を参考に仕事のシステムをそのまま使って(怒られそうだけど既に時効)、適当にやっていました。フィルム時代の感覚で、黒い背景、飽和した星、コントラストの強い星雲で全く問題を感じていませんでした。

 今にして思うと画像処理技術を向上させるためには、「作品を見る目」が最も大切で、自分の画像との相違点を認識できないうちは、いかに技術面の知識を勉強しても作品作りに反映されません。


 デジタル画像処理に本腰を入れたのは2008年の春です。ニュートラルグレーの背景、RGB256階調に綺麗に分布した星雲、色のある星々を目指すようになって1年半です。フィルムから移行した当初は元画像が分からなくなるほど手を加える事に抵抗がありましたが、最近は16bitの撮影データを8bitに満遍なく再配列することがデジタル現像と考えて納得しています。16bitの調整レイヤーが使えるフォトショップCS3の購入や星マスクの使用で、明るい恒星を飽和させずに星雲のレベルを調整したり、微光星を抑える事ができるようになり、画像処理の幅が格段に広くなりました。

しかし、この時点では輝く星々はまだ遠い存在でした。


 今回の進歩で、画像内の主要な恒星は、拡大画像にしても不自然な黒トビや同心円などが無く自然な輝きを見せてくれるようになりました。考え方は、星マスクの中の画像処理、という感じでしょうか。星マスクで対象とする恒星以外を全てマスクした画像の中で、さらに精密な星マスクを使って恒星の輝きやぼかし、色調等を補正する技術です。おそらくこの作業で、これまで私の画像の最大の欠点だった星像と恒星色の問題は解決されると思います。問題はそれに見合う画像の撮影ですね。もちろん、ガイドミスや収差、片ボケなどの補正にも使える技術ではありますが、出来れば最初から丸い星を綺麗にしたいです。


滑らかでしかも自然な透明感のある背景、鋭く色とりどりに輝く星々、そして何より、私のこだわりである限界まで淡い部分を追求した星雲、この3つが揃う日も遠く無いかもしれません。



最後に、分析ソフトの宣伝です。

私はこのソフトを、私と同じように画像処理に悩む全ての天文ファンに使って欲しいです。
左に示す5年の変遷は画像や解説文よりもグラフの方がそれらの特徴を表していると思います。大したことが出来るわけではありませんが、軽くて操作は簡単です。画像処理途中で頭を冷やして客観的に画像を見直すツールとして、ネット上の美しい画像のノウハウを勉強するツールとして、ディスプレーの色調補正ツールとして、デスクトップの隅っこにアイコンを作っておいてもらえたら幸いです。



グチャグチャと書き綴った我流処理のコーナーは、これにて一旦打ち止めにしたいと思います。
これからも新たな発展はあると思いますが、それはまた別のコーナーで書き留めていきたいと考えています。(2009.9.8)
 

 
 Q偽色(出てしまった物は消すしかない)

昨年からOrion StarShootPro(SSP)を愛用していますが、困った点の一つに偽色の発生があります。ピントの微妙な加減で同じ光学系でも発生するときとしないときがありますが、出てしまうと画像全体が台無しです。

10倍拡大画像
 
 
 デジタル現像後の画像

星の周囲に鮮やかなリングが発生している。
レベル調整後の画像

恒星周囲の色彩も強調されさらに目立っている。画像全体もやや赤く、このままでは上手くない。 
星マスクを使った軽減処理

周囲の色は改善しているが星自体の色調も損なわれている。
なんといっても恒星周囲がごつごつして汚い。 

微光星のゴツゴツ感は画像処理の副産物と言うよりは、カラーCCDの宿命だと思います。このマスク処理は思いつけばなんということはないので、多分ハイアマチュアの方々には常識的な処理だと思いますが、ローな私には新たな発見となりました。思いつきはNベイヤー配列のR強調モノクロ化のところですね。
   今回行った微光星の形態修整は細かくみると問題もありますが、かなり綺麗に整えることが出来ます。これで偽色を恐れずに楽しく撮影できる事になりました。

比較的簡単な処理ですが、綺麗になります。
 2009.8.27

多分「偽色」と呼んでも良い現象だと思うのですが、レンズの焦点距離とCCDの素子サイズによって起こるようですが、一眼デジカメの場合、Nikonに比べCanonは上手い具合に処理をしているような感じです。カラーCCDの場合避けて通れない問題で、根本的な解決は偽色の出にくい焦点距離のレンズを使うしか無いのだと思うのですが、アマチュアの場合そうも言っていられません。

私は一眼デジカメからSSPに移行したので、どうしても明るい光学系で撮影するシステムを使ってしまうので、なんとかこれを抑えるのがこれまでの課題でした。左上の画像を見ていただければ「抑える」事には成功している事が分かると思います。そこで、次に問題となるのが、恒星色の喪失と周囲のゴツゴツ感です。

これを解決するマスク処理を考えました。考え方としては、一旦偽色や滲みを除去した画像で新たに恒星とその周囲2pixel程度までに、ぼかしをかけると言うことになります。実際の星マスクは下の画像をロールオーバーして確認して下さい。若干大きめで上手くぼかしをかけた星マスクを作ることがポイントです。
このマスクを適応した完成画像にガウスぼかしを0.5pixel程度かけてもう1枚全の完成画像に重ねればできあがりです。

   
 P星マスク応用編

30年近く前に購入したAsahi SuperTakumar 55mm(f1.8)というレンズを使用して、デジタル撮影しました。このレンズ、若い頃にお世話になった方も多いのでは無いでしょうか?私も思い出一杯のレンズです。今回は開放F1.8で撮影したのですが、花びらのような収差が満開です。このまま処理すると星像が大きいどころか「への字」のようになってしまうので我流処理で軽減に挑戦することにしました。
一般的には収差のあるレンズを使わずに、もっと高性能のデジタル対応レンズを買って、星像を追求するのが普通だと思います。

 
 従来通りの星マスクで画像処理
収差を除去した星マスクと、右に示す収差だけのマスクを併用して、恒星周囲の収差を軽減しました。このレンズは赤の収差が目立ちます。 
収差マスク処理に加えて、恒星周囲の赤滲みを自作フィルターで除去しました。フィルター自体はMさらば青滲みのフィルタを赤用に書き換えただけです。これだけでは星雲内の処理に問題があるので今回はマスク処理してあります。
 
 2009.8.19

 そのうち有害サイトの指定を受けてしまいそうですが、こういう事が好きなんですよ。確かに、天文雑誌の評に良く出ている「隅々まで針でついたような素晴らしい星像」になるわけではなく、ソフトビニングしたときに星が比較的丸く小さくなるだけですが、得した気分になりませんか。

作り方です。

最終的には左上のようなマスクを目指します。星マスク作製の応用とは言っても、勘所がなかなか面倒で、書いてある通りにやっても上手く行くとは限りません。

星マスクを使っている方なら足したり引いたりの理屈は想像がつくと思うのですが、問題は引き算するための収差がないマスクを作り出すことが難しいのです。まず、ダスト&スクラッチの半径を6と17程度で2種類のぼかし画像を作って、小さな星だけの星マスクと普通の星マスクを作ります。次に、ダスト&スクラッチの半径を6の画像をモノクロ化してレベルを調整して微光星や星雲のない大きな星だけの星マスクを作り(大きな星は収差が目立たない丸い星像に近づけるように調整)、これを小さな星だけの星マスクに明(暗)比較で重ねれば収差のない星マスクのできあがりです。

後は普通の星マスクから収差のない星マスクを引き算すれば収差だけのマスクは完成です。

画像処理をやる前にもっとピントを追い込んだ方がよいのでは?とご指摘を受けそうな元画像です。このレンズは使えそうなので次回はもっと気合いを入れて頑張ります。

 

 
 OPixInsight

 
DarkStructureEnhance Script



これはScriptということなので、PixInsightの機能を複合して利用しているマクロのような物だと思います。PhotoShopのアクションと同じように自分でも作れるのですが、操作の記録のような機能は無いようなので(履歴を表示することは可能なようですがその場での書き換えは出来ないようです)。履歴を元にJavaScripを手書きして新たなScriptを作ることは可能なようです。更に、既存のScriptでもソースが理解できれば、手を加えることが出来るようです。本当にすばらしい拡張性だと思います。

ここで試してみたDSEは暗黒帯や周囲より輝度が極端くらい部分を更に強調する以外は、殆ど影響を及ぼしません。右の画像がロールオーバーになっているので比較してみて下さい。ペリカンの目の周辺の変化がよく分かります。原理についてはチュートリアルに詳しく出ていますが、かなりダイナミックな処理をやっているようです。

星居ブログさんに専門的な解説が掲載されてますので、興味のある方は必見です。



掲載画像の関係で、我流処理に載せてますが、我流ではないですね。PixInsight関係の記事をいろいろなところに書き散らかしてしまいましたが一つにまとめるべきですね。




 
まず、カラー画像で試しました。星像はかなり改善されますが、このような処理に付きものの星周囲の黒ぬけが目立ちます。
作用する範囲は実際の星よりもかなり細長いイメージの方が上手くいきました。

これを予防するためにはwindow中程のDeringingをチェックすればよいのですが、モノクロ画像限定の機能のようです。

waveletの部分はとりあえずやってみた程度の値です。



星像の補正はMorphologyでもできます。これはステライメージのカスタムフィルターを使いやすくしたような感じで面白いです。
 
Deringingのためのモノクロ化はフォトショップで画像をLab変換してL画像をモノクロ画像としてみました。そうすれば処理後のL画像でカラー再構築が可能になるからです。

Deringingは強力なようで、両端の黒抜けがほとんど分かりません。星雲内の星にも作用している点が、素人が作る(私の事)ソフトとは根本的に違います。 


 2009.5.21,追記2009.5.31

 
マウスを重ねるとDSE処理後の画像になります。
  30日間のお試し版をインストールしたPixInsight1.5でガイドエラーによる星の流れを補正してみました。星居ブログさんの所に解説されていたDeconvolution(数学用語のようですが、直訳は逆重畳??)の設定を分けも分からずにいじって、漸く効果を確認できました。
前後の星像とその時の設定を左に示します。内容はぜんぜん分からないです。スイッチ・リストの分からない所はデフォールトのままですが、このソフトでは、デフォールトが一般的で無難な設定とも限らないみたいで、全く藪の中です。

とりあえず結果は下のような感じになりました。この機能だけでも、このソフトは「買い」です!Labカラー合成後、NoiseNinjaを使っています。星の色が抜けてしまっているのは補正後のL画像で星が飽和しているためです。この辺は工夫しなければなりません。
 マウスを置くと元画像になり、クリックすると補正済み画像が出ます。
 VC200Lは1800mmという焦点距離のため、アトラクスでのガイドはかなり気を遣います。風がなければガイドできることは分かりましたが、ある程度星像の乱れは覚悟しなければならないと思っていた矢先に、このソフトの情報は朗報でした。

ただし、星像が補正されても、星雲部分の解像度が良くなるわけでは無いので、ガイドを成功させることが良い作品を得るための基本であることは変わりません。
   
デジタル画像の美しさ
私のこだわりは、画面の中での美しさです!って、宣言するほど大した作品も無いのですが。
星雲の正確な色調を再現するつもりはないということは、ご理解頂けるでしょうか?その「星雲の色」ってなんでしょう?少なくとも私が画面上赤く表現する散光星雲の多くは、肉眼では見えません。目で見えないのですから色は無いのではないでしょうか?赤外領域だから「赤」??フィルムやCCDには赤く写るら「赤」??本当ですか??
下の画像は、アンタレス付近の散光星雲ですが、これは淡くて目に見えないだけで、可視領域の波長も有りそうですから、黄色は黄色なんでしょうか、多分・・・?全く自信がありません。そうなんです。可視光以外の波長が混ざっていてもCCDはそれを認識してしまうのです。黄色い領域の成分は緑と赤です。その赤は目で見える赤なのか赤外領域なのか、考えて画像処理なんかしてませんよ。

  新潟ではオフシーズンとなる冬場に作り始めた画像処理ソフトは、それなりに役立っています。

256階調しか扱えないので、本格画像処理ソフトとは言えませんが、画像処理の途中で、星の肥大化や黒とび、背景の色や平坦さなどをチェックするには充分な機能です。
私が画像処理に使っているノートや普及品のディスプレーは、客観的な調整が出来ない?ので、いい加減な色調です。ところが1つのディスプレーを、ずっと見ているとその違いが分からなくなってくるので、このグラフが役立ちます。 
 2009.5.11

学生時代、天文部には入っていなかったのですが、伯父から借りた現像・焼き付けの機材一式を押し入れに持ち込んで、汗だく押し入れラボをやっていました。少ない小遣いを印画紙につぎ込んで、惑星のコンポジットや月の覆い焼きにも挑戦し、ゴミを量産してました。今思うと、紙に薬液、かなり環境破壊です。それに見合う結果が出れば言い訳も出来ますが・・・。

近年はデジタル暗室という言葉があるようです。ディスプレーとプリンターの色合わせを正確に行って自然の色を再現するということなのでしょうか。高性能・高価格の液晶ディスプレーには色調をキャリブレートする機能があるようですが、素人には、なかなか敷居が高いですね。私が普段使っている4台のディスプレーはノート2台、デスクトップ2台で、全てメーカーの異なる価格も安めの普及品で、それぞれ気を付けて調整しているのですが、色調がバラバラです。
 そして画像処理の最後の仕上げは、ページにアップした後で、どのディスプレーでも、それなりに見えるように、色調や明るさを微調整することです。アップして2,3日は感じが変わる事にお気付きの方も多いと思います。
このページを見て下さっている皆さんのディスプレーは正確な色調ですか?
Nベイヤー配列(2009−2−20、22)
ステライメージでモノクロ現像した画像を8枚コンポジット

ベイヤー配列を現像し、単に色情報を破棄したような感じで、カラー画像と比較してコントラストが高いわけでは無いようです。
ベイヤー配列を自作「赤・青強調モノクロ画像化ソフト」で処理して、8枚コンポジットした画像

上の画像よりは星雲部分の構造がはっきりしています。恒星も一回り小さくすることが出来ました。

左から、ベイヤー配列、自作ソフト、モノクロ現像
コンポジットすると恒星は丸くなりますが、ベイヤー配列のままなので1枚ではいびつな形をしています。これを丸くすると右の画像と同じような大きさになってしまいます。
2009.2.22

整数Fitsファイルの操作は意外と簡単だったので、ベイヤー配列画像を加工するソフトを考えてみました。一般的にベイヤー画像を現像する場合色情報を周囲のpixelと共有するためにぼかす必要があります。ステライメージにはモノクロ現像という物がありますが、左上のように画像を滑らかにするためにカラー現像と同じようにぼけてしまいます。

自作ソフトでは、RGGBの一抹模様をなるべくぼかさずに、星雲の色情報に多い赤・青のpixelに合わせて緑のpixelを平均化するアルゴリズムを作りました。このとき緑のpixelが持つ情報を無視すると解像度が低下するので、工夫が必要でした。実用化するには恒星部分の処理をもう一工夫しなければなりませんが、クラゲの頭の部分の網状構造は現像せずにコンポジットした下の画像が格段に優れていることが分かります。

これをL画像に使う擬似的なLRGB合成は良い結果が期待できるのではないでしょうか?

今回試したアルゴリズム
4つのpixelsをR,G1,G2,Bとして

R>Bのとき
 G1,G2<Rならば
  G1とG2にRとの差を、それぞれ8割ほど加算する。B=Rとする。
 G1,G2>Rならば
  G1とG2からRとの差を、それぞれ8割ほど減算する。B=Rとする。
 RがG1とG2の中間ならば
  Rはそのまま、BをG1とG2の平均値とする。

B>Rのとき
 上のR,Bを入れ替える


4つのpixelを独立して使えるモノクロCCDが解像度の面で有利なことは言うまでもありませんが、G1,G2はRとBに全く関係しないわけでも無いようなので、G1とG2の光度差は解像度の点から重要でしょう。Bは赤い星雲の中ではむしろR情報を、Rは青い星雲の中ではB情報を持たせた方がコントラストが上がると思います(模式図)。この辺のバランスはできあがった画像を見ながら調整すればよいと思います。

ベイヤー配列のノイズを除去するって言うのは正当な画像処理ですよね
SSPの配列はRGGBなのでステライメージでも普通に現像出来ます。ベイヤー配列のうちに、ダーク減算、フラット補正、ホット・クールピクセル除去をする必要があります。手を抜くと左の様に原色鮮やかな点々が出現します。しかしムカデのようなUSB転送時のノイズは綺麗に消えています。
ベイヤー配列で見るとUSB転送時のノイズは、完全なデータ欠落です。&H8000が9pixels連続しているので、画像の中からこれを見つけるのは簡単です。補完は上下1ライン飛ばした2ライン目を平均してみました。現像すると完全な欠損でも、上の画像のように複雑にぼけてしまいますから、ダークノイズと同様に、ベイヤー配列のうちに潰した方が良いのは明らかです。
昨年から使い始めたOrion StarSootProは、とても良いのですがUSB転送時に若干ノイズがでます。マニュアルでは転送レートを下げろと書いてありますが、加えてケーブルを低ノイズ物で短めにしたり、いろいろやっているのですが時々出てしまうのです。頻度は低いので手作業で除去するのも可能ですが、現像してから作業するのはなかなか面倒です。ベイヤー配列の時には純粋に9bitのデータ欠損なので、上下のラインの平均値で補正すれば、ほとんど分からなく修復することが出来ます。そこでまたしても自分で作ってみました(多分このソフトは待っていても誰も作ってくれないでしょう)。
Fits形式のファイルはヘッダが長いですが、整数データの構造は単純に並んでいるだけなので、比較的簡単にできあがりました。先日まで作っていた自作フィルターのノウハウがあったので、欠損部分を見つけて補完するアルゴリズムの作製は簡単でした。左上の2枚を見ればベイヤー配列での補完がいかに有効か分かると思います。ベイヤー配列の画像を下に示します(上下逆ですみません)。
 ホットピクセルとかはステライメージで除去した方が信頼性が高いので、やめておきましたが、このRGGBの4つのピクセルを独立して使えるのがモノクロCCDなんですね。カラーCDは解像度が劣るというのがよく分かります。カラーCCDでは色毎に受光量が異なるのでベイヤー配列だとチェック模様が出てしまうのでしょうが、上手い具合にバランスをとると綺麗なモノクロ画像になりませんかね。せめて星だけでも小さくなったら面白いですね。

またしても怪しげなことを思いついてしまいました。どなたもやってないと言うことは、無理があるのだと思いますが、暇があったらやってみます
暇だったのでやってしまいました・・・。

今回作製した、USBノイズ除去ソフトは、欲しい方が名乗りを上げて下されば、頑張ってSSP限定ソフトとして配布出来るようにしてみたいと思います。というか、SSP使っている方で、このノイズが全くでない方がいたら、ノウハウを教えて頂きたいです。
BDG進展


EOSkissDX、ISO800, 12min.*8枚


フォトショップのレイヤーマスクで加えたレイヤーはこれだけ。
ステライメージの参考書にも、星ナビの世界一受けたい画像処理講座にも登場しているトーンカーブを使った背景のノイズ除去です。ちょっと違うのは、切り上げるレベルが35になっています。テキストではレベル50で背景を作っていますよね。実はトーンカーブの切り上げる位置に今回の進歩の意味があります。
フォトショップでのレイヤーマスクの組み合わせは、見ていただければ分かるように、これまでと殆ど違いません。注目すべき点はこのトーンカーブの下と上にレベル補正があると言うことです。

切り上げる位置を決めるには右下のようなグラフが便利です。トーンカーブのヒストグラムではノイズのトップレベルを決めにくいですね。

デジタルマジックに載せた処理と好みは別れると思いますが、背景の滑らかさはどちらも同じです。

おまけ


前回の処理
今回の処理
去年も散々いじくり回したIC1396です。
今回の処理では背景が決まった、と思いませんか?
右下がまだちょっと青いかな?
私は背景を手に入れたと言っても良いのでしょうか?まだ先があるのでしょうか?
背景処理にはこの
グラフが必要です。
アストロアーツさん
お願いします!
ニュートラルグレーの正体みたり!?

背景の透明感はグラフの微妙な凹凸で、色はRGBのわずかなズレです。ズレを無くすとモノクロになり、凹凸を無くすと透明感が消えます。系外銀河の背景なら、ほとんどモノクロにしても違和感はありません。しかし、凹凸は絶対に必要です。この凹凸が宇宙の濃淡なのか単なるアーティファクトなのか分かりませんが、背景の質はこの凹凸の加減で荒くも滑らかにもなるようです。
そもそも我流処理Bは、淡い部分と共にレベルを上げた背景のノイズに混ざったごく淡い部分を切り捨てて平坦にするのではなく、ノイズだか星雲だか分からないようなpixelを生かすために、解像度を犠牲にして同じレベルでぼかしをかけて滑らかにするという、お話でした。我流処理Dは、なぜハイアマチュアの方の背景はあれほど平坦でしかも透明感が残っているのかと言うお話で、答えは得られていません。我流処理Gは星雲本体を強力にマスクして周囲の淡い部分を無理矢理持ち上げるレイヤーマスクの重ね方でした。

この3つのテーマに進展をもたらしたトーンカーブを使った今回の処理、実は以前にも使っていました。しかし、レベル50で切りあげると、淡い部分が消えてしまったり、背景の透明感が損なわれたりするので、最近は使わなくなっていたのです。
今回自作の画像処理ソフトを作っていて背景を整えるために50以下のpixelを切りあげるアルゴリズムを作ったのですがうまくいきません。
そこで、試行錯誤の結果、ノイズのトップレベルが40程度なら、、
1,40未満のpixelを40まで上げる。40以上のpixelには手を付けない
2,240以下のレベルを高レベルに傾斜を付けて(デジタル現像みたいな感じ)背景が50になるまで恒星以外全てのレベルを持ち上げる
3,全体の傾き・色調を微調整する
というアルゴリズムを考えました。すると、全体のレベルが10上がり、背景のクオリティーがとても良い感じになるのです。

つまり、「上げてから均すのではなく、均してから上げる」のです。
切り上げを行うレベルは、画像によって異なりますが、下を持ち上げるという処理を画像処理ソフトで行うには、トーンカーブの端を持ち上げるのが一番良いと思います。この後、全体を持ち上げるのですが、ハイライト部分を飽和させないように気を付けながら全体を持ち上げると、今までの苦労が嘘のように綺麗にしあがり、淡い部分が切り上げられていなければ必然的に50以上にレベルアップして浮き出します。

上がそろえてからあげる

下があげてからそろえる

ちょっと強調してありますが、イメージはこんな感じです。ポイントは、ノイズの多い背景を50まであげると、ピークが50以上になってしまい、これを深追いすると淡い部分が消えてしまうということでしょう。全体のレベルを上げる前に、ざっくり切り上げるとうまく行くということだと思います。


Mさらば青滲み

あまり大きくない恒星の青滲みを自動で除去出来るようになりました。プログラムでの除去方法は、周辺のRGB値と恒星中心のRGB値を参考に恒星周囲のB値をR,G値に合わせています。ただし、pixel単位で修正値を決定すると恒星の形が損なわれるので、恒星中心から同心円を設定して、その平均値から補正量を決定するようにしています。
これ以上大きな恒星についてはハロと同じように偏心があるため、今のところ手動で補正しなければなりません。下の画像でみると、青滲みはかなり軽減していますが、滲みの出ていない微光星や背景の色むらは影響を受けていないことが分かります。恒星の色と形もほとんど変化していない事が分かると思います。若干R値も下げてやった方が良いかも知れませんが、この画像ではB値だけ減算しています。

光学系の青滲みを抑える方法として、光害カットフィルターに紫外線カットフィルターを併用する方法が一般的ですが、恒星に限れば、このような画像処理で除去出来るような気がします。試してはいませんが、アクロマートレンズで撮影しても何とかなりそうな気がします。



ホームページに掲載するサイズの画像では比較的大きな恒星ですが、ビニング前だとこの程度のpixel数は小さな恒星クラスです。恒星を構成するpixel数が多くなると計算に要する時間は格段に長くなってしまいます。理由は恒星の中心を決定するための計算が煩雑になることと、青滲みやハロの偏心を補正するための計算が必要になるためです。
ボタンの数もだいぶ増えて画像処理ソフトらしくなってきました。今のところパソコンは7*7か9*9ピクセルでデータを分析・判断して補正するアルゴリズムを使っているので、大きな恒星や広範囲の補正は苦手です。ノイズ除去というボタンがありますが、これも背景レベルの領域で、微光星でなく星雲でないレベルで飛び抜けたRGB成分を上手く見つけ出すことが、パソコンには苦手な作業になります。

かなり派手に仕上げることができます
自作ソフトでノイズ除去をすると、わずかですが全体のレベルを上げることが出来ます。明るいノイズには手を付けず、暗い部分を持ち上げるようなアルゴリズムです。256階調にしてからの処理になるので実用性は低いのですが、我流処理Bのノイズ軽減が、淡い部分の描写に有利なことが実感できました。副作用の解像度の低下があまり起きません。


ここまで来ると自作ソフトの16bit化を目指したくなりますが、あらゆる面で限り無く、めんどくさい作業です。どのみちダークサイドなので、これでやめておいた方が良いかも知れません。
 本気で作り込めば、かなり効果のある画像処理ソフトになると思うのですが、誰か商品化してくれませんかね。はたしてこういう画像処理で創った作品がフォトコンに入選するかどうか分かりませんけどね。


LWeb用のお化粧ソフト

3週間ほど作り込んだソフトですが、とりあえずホームページに掲載する画像の隠し味?ミタイナ・・・使い方は出来そうなソフトに仕上がりました。ところでVisualStudio2008Expressってタダで使えるんですね、びっくりです。暇も無いので移植するつもりもないですし、今回作ったフィルターのアルゴリズムは縮小画像に最適化されているので、3000*4000程度の大きな画像では星像を構成するpixel数や、明るさのヒストグラムも違うのでうまくいかないと思います。
 分析ソフトとしては、ハイアマチュアの方々の画像を研究させて頂けるので、とても役立っています。また、分析の場合は、大きな画像を扱うできるので自分が処理した画像をチェックすることで、完成度を高めることが出来ます。これまで気が付いたことは、私の画像はニュートラルグレーが甘い、星像のRGB曲線が不自然で発色が悪い、微光星が暗すぎる場合がある、などです。

自作ソフトで仕上げ?加工?した過去の作品です。Jpeg->BMP->Jpegと変換しているので少々画質が荒れています。もう一度ビニングした画像を作って最初からBMP保存しで自作フィルターにかければよいのですが、そこまでやる価値もないですね。
M45
60ED+EOS
しゃぼん玉星雲
FS128+SSP
クラゲ星雲
125SD+SSP+LPS-V3
M42
125SD+SSP
画像の分析機能はステライメージに是非とも付けて欲しい機能です。
 
 かぶり補正はこのグラフを参考にしながら行うと、かなり精度が上がります。
右側の恒星のハロや青滲みを軽減する機能は有効です。恒星からの偏心には手動で対応し、同心円でハロを減算していきます(現在濃度の傾斜補正機能を考えています)。この補正はフォトショップでやるよりも数学的にハロを軽減する分、中の星雲がはっきりよみがえる気がします(気分的な物かも知れませんが・・・)。


K輝く星の正体は・・・

燦然と輝く星は数値にするとこんな風になります。
一番左が星の中心で半径約1ピクセル毎の円周上の平均値が右に並んでいます。上からRGB値となっています。星の中心から10ピクセルほどは影響が出ていることが分かります。さらに恒星の裾野はなだらかに傾斜しています。1断面のグラフ
望遠鏡のFが若干異なりますが、同じ恒星なのに輝かない星です。中心の光度は同じくらいですが減少量が多く裾の広がりが小さく切り立って、GBが不規則に増減している事が分かります。1断面のグラフ
私は考え違いをしていたようです。

輝く星は、シャープな星だと思っていました。星マスクの設定も恒星周囲の滲んだ部分を極力強調しないようにしていました。その結果右のように裾野の広がりが無い切り立った恒星ができあがってしまうようです。左の恒星はεで撮影されたキラキラの恒星像です。回折像がキラキラの一因ではありますが、恒星の光は中心から半径10ピクセル以上にわたって滑らかに影響を及ぼしています。作品の中で力強く輝く星は、シャープなエッジの星ではなく、恒星周囲に均一な色調の裾野を広げています。
早速、手元の画像でやってみました。我流処理Aの星の滲みを抑えるレイヤーにちょっと変更を加えただけですが、かなりキラキラになりました。。即席なのでもう少ししっかり検討してみます。新潟はここ1か月撮影できるような天候に恵まれません。画像分析ソフトの工夫と画像処理の勉強でもしています。自作フィルターは暗黒帯強調フィルター、スターシャープ、スターエンハンスの三種類が完成し、それなりに効果を発揮してくれます。現在はハロや青滲みの除去を支援するシステムを作っています。これは自動で処理するのは難しいです、そのうちお披露目画像を出したいと思いますが、実際の画像処理に使えるほど自然な効果を作り出す事は難しいです。


J禁断の自作フィルター

スターシャープフィルタを自作して使ってみました。市販の画像処理ソフトはいろいろな状況での効果が要求されますが、自作する場合、その画像に最適化した条件を作り出すことが出来ます。このスターシャープフィルターはこれまでの我流処理で光度を抑えていた微光星を、肥大化させずに明るくするためのもので、それ自体作品を美しくする効果はそれほどあまりありませんが、今回の思いつきの実用性を試す上で重要なテストとなります(左がフィルター使用後、右が使用前です)。

2枚の差の絶対値
小さな星だけに差があることが分かります。厳密には一度BMPで書き出しているので、Jpeg変換の誤差が差として出ています。

来るところまで来たというか、やっちまったと言うべきか。フィルターを自作してしまいました。8bit処理なので実際の画像処理ソフトのような使い方は出来ませんが、アルゴリズムを間違わなければ、思い通りに処理できる点は市販のソフトの比ではありません。去年は画像処理の規格化を考えていたのに、今年は自分だけのオリジナルフィルターですから、一貫性の無さはすさまじいです。

試作したスターエンハンスフィルターは周囲の明るさと比較して極端に明るいピクセルの光度を適当な範囲で増強すると言うような考え方で処理しています。クラゲ星雲で試してみましたが、ちょっと星が浮いている感じで、うるさいですね(LPS-V3を使って撮影すると星の色が抜けてしまいますが、R,G,Bそれぞれにバイアスをかけて増強して、若干黄色にしてみました)。


Astronomy tools等のように画像処理ソフトのプラグインとなっているソフトはありますが、画像の生データそのものに手を加えるソフトはあまりないと思います。理由は画像処理の目的が、撮影した天体写真を視覚化することで、データをいじくり回して画像を加工する事ではないからです。
これからも、思いついたらいろいろなフィルターを作ってみようと思いますが、あくまで実験にとどめるつもりです。天体写真は撮影する物で、「作り出す」物ではありません。


I星を綺麗に!

私の作品の最大の?欠点
それは、見る人が見れば一目瞭然「星に生彩がない」ことです。

恒星が鋭く、しかも自然な色調で輝いてこそ、神秘的な星雲が引き立つということはよく分かっているのですが、これが実に難しいのです。ここまでの我流処理は恒星を除外して処理することで、じゃまな微光星を目立たなくすることに成功しました。しかし、この処理は同時に星の輝きを相対的に鈍らせている事にもなるのです。なんとしても宝石をちりばめたような、あるいは金粉を撒いたような、幻想的な星空に淡い星雲を描きたい物です。
IC2169はF3.9とはいうもののわずか10分×3枚のコンポジットです。星雲をここまで滑らかに浮き上がらせるためには、解像度を犠牲にしなければなりません(我流処理B)
とりあえず、こんな色調かと思ったのですが・・・
海外のサイトを参考にすると意外と赤く仕上げてあるモノが多いようです。星の周囲が青いのは撮影時の薄雲の影響ですが、気を付けて見ると、そうでない物もあります。良い条件で撮影してみたいですね。
IC2169はコーン星雲の隣にある非常に淡い星雲です。見所は青い大きな星雲の北側に散在する小さな星雲とそれらを結ぶように複雑に絡み合う暗黒帯です。が、言うほどには左の作品では分かりませんね。
総露出30分ですから当たり前です。次回撮影する機会があれば2時間以上は露出したいです。

まず左の2枚の作品でどちらの恒星が輝いているでしょう?
何となく右の方が輝いているように見えませんか?

実際には恒星の明るさはほとんど左右変わりませんが、右の作品は赤を強調するためにGBのレベルが若干下がっているため全体で星雲が暗くなっているのです。更に恒星を輝かせるために下のような処理をしてあります。

まず、恒星を飽和させた状態で周囲の星雲を強調した場合としない場合を比較すると下のようになります。
若干左の星が明るいような気がします。しかし問題は左の画像でも星は輝いていないと言うことです。これは星に面積があり、しかも均一に飽和しているためだと思われます。星マスクを反転して少し細工すると恒星の中心部のみ飽和させる事が出来ます(下の画像)。薄雲で星が滲んでいるので大きな星像ですが、少しは星らしいです。

右の方が星らしい
これだけやっても大して効果が出ないのは「元画像が悪い」と言うことかもしれません。あるいはキラキラにする大技があるのかも知れません。まだまだ奥が深い画像処理です。


H恒星の色
私はLPS-V3を使うと黄色が上手く表現できず、苦労しています。下のシャボン玉星雲はノーフィルターで撮影したのですが、上の画像が中途半端な画像処理で恒星の色が無くなっています。きちんと処理すると恒星の色がしっかりと現れます。



ガイドもピントも甘く、よい作例ではないのですが、恒星の色が抜けていたので使います。
上のシャボン玉星雲は下と比較して恒星色が白いです。微光星の大きさは同程度ですが、明るい恒星の周囲に縁取りもできています。
2つの画像処理で最も異なっているのが星マスクの大きさと範囲です。

同じ部分の星マスクを示します。上は手抜きでマスクを作っただけでほとんど調整していません。下はマスクを恒星を十分黒くした上で縁取りができなくなるまでガウスぼかしで移行的にしてあります。

 恒星の縁取りはともかく、どうしてこれだけで恒星色が無くなってしまうのか分からないと思います。その理由は、下のような星マスクをぼかして反転したマスクで恒星の滲みを除去しているからです。これは画像全体のレベルを上げると、星マスク周囲で恒星の滲みが強調されてしまうのを改善するために行う処理です。このとき星マスクが甘いと恒星自体の色も抜けてしまう副作用が出てしまいます。

実際の調整レイヤーは、Gのカリフォルニア星雲に示す星の滲みのマスクを参考にして下さい。この構造を見ると、色が抜ける理由が分かると思います。まず一番上のレイヤーグループのマスクに星マスク、その下にもう1つグループを作り、滲み処理の範囲を限定し、その中に色相・彩度の調整レイヤーを作ります。ここに上の画像に示す星マスクをぼかして反転したマスクをを付けて彩度と明度を下げると恒星とその周囲の滲みが調整できます。このとき1番上の星マスクがしっかりしていると恒星本体に、この調整レイヤーの効果が及ばないという仕組みです。
 ちなみに、この処理でレンズの色収差による青滲みも軽減することができます。

 この一連の処理において、元画像の恒星を加工する事は目的ではありません。元画像の恒星をそのまま維持し、画像全体のレベルを上げるための物なので、元画像の恒星はあらかじめ適正な光度に調整しておく必要がありますし、ピンぼけ画像の恒星を小さくすることもできません。
言い換えれば、普通の画像処理では恒星が飽和してしまう所までレベルを上げた画像を元画像として、さらにレベルを上げる処理ということです。

実際にはそれぞれの画像によってマスクのバランスは異なるので、この例が全てに共通して有効なわけではなく、画像ごとに適正なバランスと組み合わせを見つけ出すための試行錯誤は必要です。フォトショップでは実際の画像を見ながらマスクのレベルを調整できるので、それほど難しい処理ではないのですが、私の場合、1つの画像を長時間いじっていると、良いのか悪いのか分からなくなってしまうので、日を置いて仕上げるようにしています。


G淡い物好き


カリフォルニア星雲といえばこんな感じ
どうしてここまで淡い部分にこだわってしまうのだろうか。


淡い部分にこだわりすぎると美しい作品はできない、と画像処理の本は書いてあったような気がします・・・

でも私はこだわりたい。

(私はT-FIXさんのように順序立てて解説する能力に欠けているようで、ひとまとめの解説です。実際、淡い部分にこれほどこだわる必要は無いかも知れません。)

フォトショップのレイヤーを切り取ってみました。
一番下はSI6のデジタル現像でレベルを上げた元画像
その上はノイズニンジャ画像と透過するためのマスク
その上に画像全体のレベルを上げるレイヤー
その上2つはLPS-V3の色かぶりを補正するレイヤー

今回のテーマはこの上4つのレイヤーです。

芋のようなカリフォルニアのマスクが4つ重なっています。これはR画像を加工して中心部を強調したマスクと、コントラストを落として周辺部を強調した2種類のマスク画像に加工した物です。下から中心部のレベルを上げて周辺とのバランスを整えるレイヤーです。上3つはグループになっていて、中心部をマスクして周辺のレベルを思い切ってあげられるようになっています。

周囲の再度アップではなく、彩度アップですね・・・

 かなり強引な方法だと思いますが、ヘソの上にあるもモヤモヤたガスと暗黒帯は何とか見えてきました。さすがにモノクロナローバンドのようなコントラストで描写することはできませんでしたが、カラー一発撮り80分でこれだけ写れば満足です。後どれくらい露出すればクッキリ描写できるのか見当もつきません。チャンスがあれば挑戦してみたいですが、色がね・・・・赤ばっかりなので頑張り甲斐がないかも知れません。


周辺にこだわりすぎて失敗した例
LPS-V3では青い部分の光が足りないようなのでB画像を使って増幅処理をしています。それでも周囲の星雲を明るくすると白っぽくなってしまうので、曲玉の中心部は明るくしていません。
周辺部分にこだわって、カリフォルニア星雲と同じように処理しました。周囲のガスのレベルが高くなったために曲玉の足の部分が平坦でコントラストにかけます。これでは曲玉星雲ではないですね。さすがに、これは良くありません。IC410があって内側のレベルを上げることで全体の形を見せるなら良いかも知れませんが、さすがにこれは没です。
GENTAさんの3時間超露出ノーフィルター勾玉星雲をみてピンと来ました。赤じゃないんですね!V3でも青や緑が無いわけではないので、こんな感じになりました。

F画像処理とは何なのか?
今年1月、フォトショップVer.6で画像処理していた頃とCS3導入後を比較しました。両者の大きな違いは調整レイヤーが16bitか否かという点です。リバーサルをスキャナーで読み込んで画像処理していた頃の自分には、左の方が良い写真に見えていたのではないかと思います。今でも良い写真だと思うのですが、現在の画像処理は右のようになります。もう少し中心部を明るくしても良いような気もしますが、そうすると青い色が飛んでしまいます。

2枚の比較で一番注目すべきは、背景と恒星像です。光学系はBorg125SD+F4DGで共通です。左はEOSKissDX改、右はStarShootProで、同じLPS-V3フィルターを使用していますが、これほど違いがあります(左は若干トリミングしてありますが、右はノートリミングです)。

写真時代
真っ黒な背景にくっきり浮き出る星雲
これで良かったような気がします・・・
デジタル時代
ニュートラルグレーの背景に淡く広がる星雲
極限まで絞った恒星像、これはこれで綺麗ですが

この1年

Borg沼の住人である私がBorgのフラッグシップ「125SD」のモニターを引き受けて1年になります。一番悩んだのが、この光学系の適正な評価に役立つ作例の作製です。それまで私は左の様な画像処理で十分満足していました。フォトショップもアカデミーパックで購入したVer.6で一生やっていけると信じていましたし、雑誌のフォトコンは鑑賞する物で自分で投稿することは絶対無いだろうと思っていました。

ところが、最初に撮影した左の写真はデジタル時代のハイテク画像処理作品と比較することが出来なかったのです。「同じレベルで画像処理をしなければ、この望遠鏡の性能をアピールすることは出来ない」と感じて、16bit調整レイヤー処理が可能なフォトショップCS3と最新のステライメージVre.6を購入し画像処理の勉強を始めました。努力の甲斐あって最近では右の様な作品も作れるようになりました(ちょっと不自然な所がありますが・・・)。

 この画像を見ればたいていの人はBorg125SDがペンタック○やタカハ○の光学系に劣らないことが分かるのではないかと思います。値段的にも全く劣っていないので、当たり前といえば当たり前です。ここでふと感じたのですが、

画像処理って何でしょう??

小林秀雄は「常識について」に収録されている「写真」というエッセイで

「写真芸術の表現過程は、カメラの全く非人間的なメカニズムに基づく。しかし、この言葉は曖昧である。表現力を持っているのは、カメラを扱う人間であって、カメラではない。カメラは人間的にも非人間的にもおよそ表現力なぞ持ってはいない。」
と書いています。

 今回の庭先撮影は、対象が屋根を越える時間と、赤道儀の限界を考慮してタイムスケジュールを考え、順序よく5対象を撮影しました。撮影中はトラブルもなく淡々と露出を繰り返し、時間が来ると次の対象を自動導入し、構図を決めて露出を開始し、待っている間に、スカイメモを担いで、近所の田んぼに行ってオリオン座の星野を1カット40分撮影してました。トラブルさえなければ撮影は単に画像処理をする材料を作っているだけのような作業になっています。確かに星雲撮影の魅力は「目に見えないものが写る」ことです。これに魅了されて、散光星雲の撮影を続けている訳ですから、撮影中はやることがないのです。遠征ならば、寝転がって観望したりしてますが、庭先撮影では食事をしたり風呂に入ったり・・・。
 そして画像処理になると、「V3は光害があると処理が難しいなー」とか「結構、良い空だったな」とか「何でこれだけガイドが流れてるの?」とか、ぶつぶつ言いながら時間の経つのも忘れてパソコンに向かっています。私の作品は芸術ではないですが、画像処理が表現なんでしょうかね。最近はトリミングしないので撮影時の「構図」も大切な表現だと思うのですが、どうもいい加減です。

同じエッセイの中で、持って行ったカメラを無くした際、

「首根っこからぶら下がった小さな機械が紛失したおかげで、私の視力は、一度失った気持ちよい自由感を取り戻したという感じは、たいへん強いものであった。」

とも書いています。

撮影なんかしなければ、星空を堪能できるのかも知れません。


E透明感とは何なのか?

ステライメージのデジタル現像を使ってレベルを調整することで、恒星の飽和時点で背景の淡い部分を出来るだけ持ち上げています。さらに我流処理で星マスク(勝手ですが、よっちゃんさんのネーミングに統一させてもらいました)で出来る限り画像全体のレベルを上げて処理しました。その上で背景のノイズは我流処理Bにてレベルや彩度を落とさずにノイズを目立たなくしてあります。
処理の行程は上の画像と殆ど同じですが、ステライメージでデジタル現像無しでレベル補正を行っています。そのため恒星の飽和をレベルの目安にすると淡い部分を持ち上げられません。

スッキリして透明感のある背景となります。
上下の画像は好みの問題かも知れませんが、私は上のような画像が好きです。

上の画像は、Sh2-129自体大変淡いのですが、IC1396との間にあるさらに淡い部分が分かるように処理を進めました。下の画像は星雲周囲の背景にモヤモヤした物が無くニュートラルグレーで平坦でスッキリまとまっています。

 上の画像は淡い部分を生かすために、星雲周囲の画質が荒れている部分で、明るいピクセルの色彩や光度を下げて平坦化するのではなく、我流処理Bのように明るいピクセルに周囲の光度と色調を合わせて平坦化しているのです。これによって星雲周囲の淡いガスの領域が少しは見えるようになっています。もっと長時間露出すればこの部分にも構造が見えてくるのかも知れません。問題は、この処理を行うことによって星雲自体の階調幅が制限されてしまうのです。画像全体のレベルを上げていることで透明感が損なわれています。

 下の画像はステライメージの段階で全くデジタル現象を使っていないので、恒星が飽和する状態では淡い部分がレベル50以下になってしまいます。そのために星雲周囲の背景は赤みを帯びることなくスッキリとしています。さらに星雲の中も背景に近いトーンになっているために上の画像よりは立体感もあります。今回はフォトショップ上で上の画像と元画像を入れ替えるといういい加減な画像処理なのですが、もっと慎重に画像処理すれば星雲自体の階調はもう少し改善するかも知れません。

元の星雲が淡く、あまりよい例ではないかも知れませんが、背景の作り方と、画像の透明感には関係があるようです。そして淡い部分を追求するほど画像の透明感は損なわれていくような感じがします。私は淡い部分にこだわりすぎているのかも知れません。


D背景とは何なのか??

最近、淡い散光星雲Sh2-129の画像処理をしていて、背景の透明感について悩んでしまいました。
「この背景は透明なのか?」下の2枚の画像はminiBorg60ED+レデューサDGT+LPS-P2で撮影したものですが、この2つの背景は明らかに異質な物です。


天の川の中にある暗い散光星雲の場合
背景とは言っても淡いガスや暗黒帯が散在していて一様な空間ではない感じです。我流処理Bの背景ノイズの平坦化を3色分解せずに使ってノイズを抑えています。
ディープ・スペースの銀河
暗黒に浮かぶ島宇宙という表現がピッタリです。
元画像から作ったレベル46の背景画像を重ねて背景を平坦化しています。
レベル46の背景画像を使用した物。
レベル50だとちょっと明るいので46にしてあります。
背景のレベルは下に行くほど
我流処理Bと同じ処理3色分解し可能な最大限のぼかしで処理した物 暗くしてありますが、透明感が増すようには感じられません。
我流処理BでRGB分解せずに最小限のぼかしで処理した物。 星雲の色の違いは処理がいい加減なだけです。
効果どれも大差ないのですが、一番簡単なのは一番上の方法です。透明感もあり、さほど不自然な感じはないと思います。ところがSh2-129で一番上の方法を使うと我流処理Bに示す悪影響が目立って良くありません。Sh2-240の場合は完全に背景と星雲が分離して透明感が全く無くなってしまいます。
 
 透明感とはいったい何なのでしょう?


C恒星マスク(微光星マスク)について

恒星マスクを使用したレベル調整画像


星雲以外をマスクしてレベル調整した画像(ちょっといい加減なマスクですが、)
左の2枚の画像を比べると星雲部分の明るさは同じくらいですが、下の画像は星雲の辺縁が曖昧で背景部分の情報が抜けていることが分かります。さらに左側の散光星団の解像度も下の画像が劣っています。

元画像は両方同じです。ステライメージ6(SI6)でデジタル現像を使ってある程度レベルを上げてあります。恒星の飽和を考慮すると、この辺がレベル調整の限界という感じです。

上の画像は恒星をマスクして全体のレベルを上げ、星雲周囲のボケを恒星マスクを加工した画像で調整しています。

下の画像は星雲以外をマスクした画像で星雲のレベルを上げ、背景部分のレベルを抑えることで微光星の肥大化を防いでいます。

画面全体のレベルを上げると、微光星がうるさくなるので、一般には推奨されていませんが、その問題を解決できれば星雲の淡い広がりや暗黒帯の存在が見えるようになります。S/Nが低いと作品レベルにはできませんが、個人で楽しむにはとても大切な情報だと思います。

 この方法の成否を決めるのは恒星マスク(微光星マスクと書いてあるページもあります)の精度です。左の星団部分を300%で比較(暗)で恒星マスクを完成画像に重ねた画像にしてみました。ほとんど全ての星の中心部に黒いマスクができていますが、マスク画像が淡いため、はっきりしない星もあります。恒星マスクの大きさと濃度を自由にコントロールできると画像処理は格段に楽になるのですが、なかなか思うようにいかないこともあります。原因の1つに星雲を消す処理の影響で恒星の濃度が変わってしまうことが上げられます。ダスト&スクラッチで恒星を消す具合、差の絶対値で減算した後のレベル調整、解像度の増減と明るさの最大値の使い方等、様々な処理が影響するので、毎回試行錯誤でちょうど良い恒星マスクを作製することになります。


完成の手前、シンプルなレベル調整とトーンカーブのみの状態です。この後、細々とした調整レイヤーがついて、SI6上で最終的なお化粧をして完成となります。






このマスクの名前について、
最初は微光星を強調しないためのマスクという意味で微光星マスクと呼んでいたのですが、現実的には恒星を全部マスクしているので恒星マスクと言う方が正しいと思います。私が勝手に作って名前を付けているので、何でも良いのですがこの先は恒星マスクとしたいと思います。


B背景ノイズの平坦化について

ノイズの感じがわかりやすいように、使用している画像は全て拡大率100%縮尺無しです。


ノイズに埋もれた暗い暗黒帯をつぶさずに、ノイズ軽減を試みた画像です。
暗黒帯の解像度は落ちてしまいますが、周囲のノイズは軽減されて移行的な背景にすることが出来ました。

ノイズ処理無し

背景部分に
ノイズニンジャ使用

RGB分解
個々にぼかし

上記3枚の
重ね合わせ
今回の遠征ではコーン星雲を撮影しましたが、本命ではなかったので、時間切れとなり中途半端な5枚コンポジットとなってしまいました。LPSーV3を付けている割にIC446は良く写ったので、なんとかここを綺麗に表現する方法は無い物かと模索しました。ノイズニンジャを使うと暗い部分にいかにも人工的な不均一を生じてしまいます。暗黒帯のある暗い部分は情報量が足り無いのだと思います。以前考案した背景画像だと暗黒帯を含むレベル50以下が潰れて暗黒帯の存在が分からなくなってしまいます。 早い話、もっと露出時間をかければ良いだけなのですが、ちょっといたずらで背景をスムースにする方法を考えてみました。

まずRGBに分解してみました。

R画像

G画像

B画像
青が主体の画像ですからB画像が明るいですがS/Nは低い事が分かります。LPS-V3フィルターの影響もあると思いますが、根本的には露出不足の画像のレベルを無理矢理上げたです感じは否めません。これらの画像にある必要な情報を残しつつなるべく平坦化を試みて見ました。RとGは暗い部分にあまり重要な情報は無さそうなので思い切って平坦化し、Bは意味ありげな部分を損なわない程度に平坦化すると左の3番目の画像になります。

フォトショップでレイヤーマスクを使ってノイズニンジャ画像と、このぼかし画像を重ねます。解像度の面から考えるとお話にならない処理なのですが、全体でみると暗い部分が滑らかになるので、パッと見た感じ綺麗になります。それだけの処理ですが、場合によっては有効かもしれません。


A最近の画像処理について

Photoshop CS3を使った画像処理です。背景に設定してある画像は、ステライメージにて以下の処理を行った画像です。

1,撮影
2,ダーク減算
3,クールピクセル除去
4,フラット補正(一般的な曇天フラットでも何とかなります)
5,RGB変換
6,コンポジット
7,レベル調整+デジタル現像(レベルは明るい恒星が飽和しない程度)
8,色調調整
9,RGBごとにカブリと残っている周辺減光を補正


微光星肥大化防止マスク
全ての恒星を背景画像と同じ形でマスクします。ホットピクセルも含まれます。このマスクに星雲成分はほとんど含まれません。

レベル補正までがグループに入りますから、明るい恒星の光度は背景画像のまま維持され、暗い恒星は若干明るくなります。
星雲部分のマスク

明るい星雲部分で恒星周囲の明るさを減らしたとき周囲に黒いリングが出来ることを防止します。
このグループは恒星滲み除去レイヤーのみを含みますが、微光星肥大化防止マスクの影響は受けます。
恒星周囲以外のマスク

微光星肥大化マスクの星像を、明るさの最小値とガウスぼかしで若干大きくして階調反転したマスクです。これで恒星周囲の色と明るさを調整できます。
レベル50に近い背景

星雲と恒星周囲に若干の色ムラ、レベルムラ、質感を残しながらも、ほぼ50に近い明るさのレベルを持つ平面です。「比較(明)」で重ねますが、完全なべた塗りではないので継ぎ目が目立ちません。これでレベル補正後の画像で50以下の色ムラなどは除外されます。
トーンカーブ
コントラストの強調。RGBチャンネル毎の微調整を行います。
レベル補正
レベル補正です。ガーネットスターはここでもマスクします。
ノイズニンジャ
背景画像にノイズニンジャを使用した画像ですが、微細構造を残したい部分にマスクを付けて下の背景画像を透過しています。
背景画像

微光星を肥大化させず、明るい恒星を飽和させないようにすると、デジタル現像を使ってもこの程度が限界です。


@フラット補正について


星雲を強調していないので周辺が自然で暗黒帯も
しっかり出ている。微光星が邪魔

ごまかすために星雲を強調しているが不自然な感じ
がする。中心部に微光星が少ない

ベイヤー配列でフラット補正が適正だと不思議な
平坦さがある

このレベルで見ると、適当に補正して何とかなりそう
な感じだが、実際はかなり無理がある。
miniBorg60ED+レデューサDGT 300sec.*12

同じ12枚の画像をコンポジットして処理しているのですが、左はベイヤー配列でのフラット補正が適正だった場合、右はベイヤー配列時にフラット補正せずに、RGB変換後にステライメージやフォトショップで何となくつじつまを合わせた場合です。
 数年前デジタル撮影を始めたばかりの頃はフラット補正は全く眼中にありませんでした。星雲が写る、それだけで十分だったのです。実際どちらの場合も星雲は写っています。ところが背景のレベルとか暗黒帯とか、微光星とか悩ましい部分にフタをし続けるわけにも行かず、ダーク画像にフラット画像、さらにはフラットのダークまで撮影して、ベイヤー配列のうちにしっかり処理して現像するようになりました。違いは明らかだと思います。

 それでも左の写真は微光星がうるさいと感じる方もいるでしょう。白っぽい部分は本来微光星のはずで、小さなきらめきがびっしり表現できれば最高なのですが、これが現在の画像処理技術の限界です。いかに正確な微光星マスクを作っても元画像で解像されていなければ、そのままです。シャープな光学系でギリギリにピントを追い込んで、完璧にガイドしなければその辺は綺麗に出ないんですね。こっちの方向に突き詰めると、とんでもない出費と戦う事になります。εもペンタも欲しいですが、アマチュアには上限があります。 そこで(って、どこでだよ!)私はminiBorgノータッチガイドで遊ぶ事を思いついたのです。オートガイドに負けない作品を作るって言うのは、とても明快な目標です。

追加:
MiniBorg60ED+レデューサDGT+スカイメモRで撮影した一連の写真ですが、撮影当初はさすがに没にしていました。フラット補正も中途半端でしたし、微光星が邪魔でレベルを上げられなかったのです。最近になって何とかここまで来ました。何を意図した構図かというと、Sh2-129を入れたかったのですが、とどかなかったと言うことです。
番外編(ちょっと情けない)


撮影したフラット画像をRGB変換した画像。

右はレベル強調画像
  フラット画像をダーク補正してからRGB変換した画像

右はレベル強調画像
ダーク補正に使用した画像
よい子の皆さんは、きっとやっているはず!

フラット補正の重要性に気付いて2年にして、漸くフラット画像のダーク補正の意味が分かりました。当初はたかだか10秒程度の画像のダーク補正は必要ないと思っていたのですが、全然目的が違うのですね。

見て頂ければお分かりのようにフラット画像をダーク補正すると色が違うのです。Jpeg8bitの強調画像で見るとグラデーションの相違が層になってはっきり分かります。フラット画像のダーク補正は、星雲からダーク画像を減算した場合のダーク画像ベースの減算分をフラット画像からも引いておくことで、両者の条件を同じにするというような気がします(たぶん)。

結論、
「フラット画像のダーク補正は面倒臭がらず必ずやりましょう!」
常識かも知れませんが、私は知りませんでした。トホホ・・・


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