Q偽色(出てしまった物は消すしかない)

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昨年からOrion StarShootPro(SSP)を愛用していますが、困った点の一つに偽色の発生があります。ピントの微妙な加減で同じ光学系でも発生するときとしないときがありますが、出てしまうと画像全体が台無しです。

10倍拡大画像
 
 
 デジタル現像後の画像

星の周囲に鮮やかなリングが発生している。
レベル調整後の画像

恒星周囲の色彩も強調されさらに目立っている。画像全体もやや赤く、このままでは上手くない。 
星マスクを使った軽減処理

周囲の色は改善しているが星自体の色調も損なわれている。
なんといっても恒星周囲がごつごつして汚い。 

微光星のゴツゴツ感は画像処理の副産物と言うよりは、カラーCCDの宿命だと思います。このマスク処理は思いつけばなんということはないので、多分ハイアマチュアの方々には常識的な処理だと思いますが、ローな私には新たな発見となりました。思いつきはNベイヤー配列のR強調モノクロ化のところですね。
   今回行った微光星の形態修整は細かくみると問題もありますが、かなり綺麗に整えることが出来ます。これで偽色を恐れずに楽しく撮影できる事になりました。

比較的簡単な処理ですが、綺麗になります。
 多分「偽色」と呼んでも良い現象だと思うのですが、レンズの焦点距離とCCDの素子サイズによって起こるようですが、一眼デジカメの場合、Nikonに比べCanonは上手い具合に処理をしているような感じです。カラーCCDの場合避けて通れない問題で、根本的な解決は偽色の出にくい焦点距離のレンズを使うしか無いのだと思うのですが、アマチュアの場合そうも言っていられません。

私は一眼デジカメからSSPに移行したので、どうしても明るい光学系で撮影するシステムを使ってしまうので、なんとかこれを抑えるのがこれまでの課題でした。左上の画像を見ていただければ「抑える」事には成功している事が分かると思います。そこで、次に問題となるのが、恒星色の喪失と周囲のゴツゴツ感です。

これを解決するマスク処理を考えました。考え方としては、一旦偽色や滲みを除去した画像で新たに恒星とその周囲2pixel程度までに、ぼかしをかけると言うことになります。実際の星マスクは下の画像をロールオーバーして確認して下さい。若干大きめで上手くぼかしをかけた星マスクを作ることがポイントです。
このマスクを適応した完成画像にガウスぼかしを0.5pixel程度かけてもう1枚全の完成画像に重ねればできあがりです。

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