I星を綺麗に!

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私の作品の最大の?欠点
それは、見る人が見れば一目瞭然「星に生彩がない」ことです。

恒星が鋭く、しかも自然な色調で輝いてこそ、神秘的な星雲が引き立つということはよく分かっているのですが、これが実に難しいのです。ここまでの我流処理は恒星を除外して処理することで、じゃまな微光星を目立たなくすることに成功しました。しかし、この処理は同時に星の輝きを相対的に鈍らせている事にもなるのです。なんとしても宝石をちりばめたような、あるいは金粉を撒いたような、幻想的な星空に淡い星雲を描きたい物です。
IC2169はF3.9とはいうもののわずか10分×3枚のコンポジットです。星雲をここまで滑らかに浮き上がらせるためには、解像度を犠牲にしなければなりません(我流処理B)
とりあえず、こんな色調かと思ったのですが・・・
海外のサイトを参考にすると意外と赤く仕上げてあるモノが多いようです。星の周囲が青いのは撮影時の薄雲の影響ですが、気を付けて見ると、そうでない物もあります。良い条件で撮影してみたいですね。
 IC2169はコーン星雲の隣にある非常に淡い星雲です。見所は青い大きな星雲の北側に散在する小さな星雲とそれらを結ぶように複雑に絡み合う暗黒帯です。が、言うほどには左の作品では分かりませんね。
総露出30分ですから当たり前です。次回撮影する機会があれば2時間以上は露出したいです。

まず左の2枚の作品でどちらの恒星が輝いているでしょう?
何となく右の方が輝いているように見えませんか?

実際には恒星の明るさはほとんど左右変わりませんが、右の作品は赤を強調するためにGBのレベルが若干下がっているため全体で星雲が暗くなっているのです。更に恒星を輝かせるために下のような処理をしてあります。

まず、恒星を飽和させた状態で周囲の星雲を強調した場合としない場合を比較すると下のようになります。
若干左の星が明るいような気がします。しかし問題は左の画像でも星は輝いていないと言うことです。これは星に面積があり、しかも均一に飽和しているためだと思われます。星マスクを反転して少し細工すると恒星の中心部のみ飽和させる事が出来ます(下の画像)。薄雲で星が滲んでいるので大きな星像ですが、少しは星らしいです。

右の方が星らしい
これだけやっても大して効果が出ないのは「元画像が悪い」と言うことかもしれません。あるいはキラキラにする大技があるのかも知れません。まだまだ奥が深い画像処理です。

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